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フィギュア

羽生結弦vsネイサン・チェン、世界選手権ではどちらが勝つ?日米両王者を最新エレメンツで比較すると…

矢内由美子

2021.01.26

国内選手権を制した羽生(左)とチェン(右)。世界選手権は、3月にスウェーデンでの開催が予定されている。写真:羽生=森田直樹/アフロスポーツ、チェン=Getty Images

国内選手権を制した羽生(左)とチェン(右)。世界選手権は、3月にスウェーデンでの開催が予定されている。写真:羽生=森田直樹/アフロスポーツ、チェン=Getty Images

 ともに至宝。ともに天賦の才を持ち、なおかつ努力を惜しまない2人。男子フィギュアスケート界を牽引する羽生結弦とネイサン・チェンが、今シーズンのそれぞれのナショナルチャンピオンシップを終えた。日米両王者の最新エレメンツはどのようなものだったか。

【PHOTO】日本のアイス・プリンス!羽生結弦のシニアデビューから現在をプレイバック!

 2020年12月25、26日に開催された全日本選手権。15年のNHK杯で史上初の300点超えを記録した思い出の地・長野ビッグハットで演じられた羽生のショートプログラム(SP)は、4回転サルコージャンプから始まった。続くコンビネーションジャンプは4回転トーループ+3回転トーループ。スピンにまさかの「0点」をつけられたが、得意の3回転アクセルを華麗に決め、103.53点で首位に立った。

 「天と地と」の曲に乗ったフリーでは戦国時代無敗の“軍神”であり、敵に塩を送った“義の武将”でもある上杉謙信の世界観を存分に見せつけ、フリー215.83点、合計319.36点で5年ぶり5度目の優勝を飾った。
 
 チェンは1月16、17日にネバダ州ラスベガスで開催された全米選手権で5連覇を果たした。ルッツ、フリップ、サルコー、トーループの4種類の4回転ジャンプを駆使。SPでは破格の113.92点を出して首位に立ち、フリーでは冒頭の4回転ルッツの着氷が乱れて両手をつく珍しいミスがあったが、その後きっちりと立て直して208.36点。2位のヴィンセント・ゾウに30点以上の大差をつける合計322.28点をマークしている。

 国内選手権の点はISU非公認のため一概に比較できない。そこで両者のエレメンツを比べてみた。

◆羽生 SPのエレメンツと基礎点(×は演技後半で1.1倍)
1:4S        9.70
2:4T+3T     13.70
3:FCSp3     2.80
4:3A        8.80×
5:CSSp      0
6:StSq4     3.90
7:CCoSp4     3.50
合計          42.40

◆羽生 フリーのエレメンツと基礎点
1:4Lo       10.50
2:4S        9.70
3:3A+2T     9.30
4:3Lo       4.90
5:FCCoSp4    3.50
6:StSp3     3.30
7:4T+3T     15.07×
8:4T+1Eu+3S 15.73×
9:3A        8.80×
10:ChSp4     3.00
11:FCSSp4    3.00
12:CCoSp3V    2.25
合計          89.05

 今回、羽生はSPのスピンが異例の「0点」とされた。大会後に発表された理由は、「足換え後に2回転連続した姿勢が成立していないから」ということだった。仮にこのエレメンツでレベル4を取っていれば基礎点は3.00。合計45.40点だった。
 

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