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「この2戦とは違う状況になる!」角田裕毅、ポルトガルGPでは“全ドライバーの中で唯一走行経験なし”のハンデを克服できるか!?

THE DIGEST編集部

2021.04.29

ルーキー角田は、第3戦のポルトガルGPではどの様なレースを見せてくれるだろうか。(C)Getty Images

ルーキー角田は、第3戦のポルトガルGPではどの様なレースを見せてくれるだろうか。(C)Getty Images

 開幕戦となったバーレーン・グランプリでは9位に入賞し、デビュー戦でのポイント獲得したものの、続くエミリア・ロマーニャGPでは無理なプッシュで予選、決勝ともにスピンを喫して満足のいく結果を残せなかった、スクデーリア・アルファタウリの角田裕毅。喜びと失望の両方を味わった20歳の日本人ドライバーは今週末、ポルトガルGPに臨む。

 気合が空回りした感のあるイモラでのリベンジを誓う彼は、チームのプレスリリースを通して、前戦の反省とポルティマオでのレースに対する意気込みを語っている。

「イモラでは、多くの教訓を得ました。僕もチームも、ここでのレースにはとても高い期待を抱いており、実際にフリー走行(FP)までは全てが順調に進みましたが、予選では大きなミスを犯し、レースはとても厳しいものになりました。僕はこの2年間、大きなクラッシュをしなかったので、今後に向けて良いレッスンになりました。そして、この2レースでの我々の車はとても競争力があり、トップ6に入ることができるものだったと思います」

「ポルティマオでの走行は、僕にとっては新しい体験です。シミュレーターで何度か走り、昨季のGPも見ましたが、何が期待できるかはまだ分かりません。興味深いコーナーがあり、とてもユニークに見えます。アップダウンが多く、ブラインドコーナーもあり、トラックリミットに注意する必要があると思いますが、徐々にペースを上げていきたいと思います」

「レース前に十分な走行経験があったバーレーンとイモラとは、全く違う状況になるでしょう。今回はフリー走行でできるだけ多く走り込み、早くコースに適応して、予選の準備ができればと思います」
 
 昨季よりF1の会場となったポルティマオでのレースに向け、角田には期待と不安の両方が窺えるが、今季の20人のドライバーの中で、このサーキットでの走行経験がないのは彼だけである。

 昨季F1に参戦した16人はもちろん、フェルナンド・アロンソはルノー時代や耐久レースでこの「エキサイティング」(本人談)なコースを幾度も走り、ミック・シューマッハーは3年前にGP2カーで走行。全チームにとってデータの少ないこのGPに「競争が激化する」と期待を寄せている。そしてニキータ・マゼピンも、F1での最初のテストをこのサーキットで実施しており、「ジェットコースターに乗っている気分」と印象を語っている。

 イモラでは、プレシーズンに幾度もプライベートテストを実施したというアドバンテージや自信が、逆に力みやプレッシャーに変わってしまった感があるが、今回はそれとは真逆の状況となるわけで、これが彼のドライビングやレース運びにいかなる影響を及ぼすことになるのかが興味深い。

構成●THE DIGEST編集部

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