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“キング”内村航平が取り組むH難度の大技「ブレトシュナイダー」は五輪メダルへの武器になるか?過去の離れ業と徹底比較!

矢内由美子

2021.05.19

種目別で東京五輪を狙う“キング”。東京大会の出場が決まれば4連続五輪出場となる。(C)Getty Images

種目別で東京五輪を狙う“キング”。東京大会の出場が決まれば4連続五輪出場となる。(C)Getty Images

 体操の東京五輪代表選考会を兼ねたNHK杯が5月15、16日に長野市ビッグハットで行なわれ、内村航平(ジョイカル)は種目別の鉄棒に出場。H難度の「ブレトシュナイダー」を成功させて15・333の高得点をマークし、4度目の五輪出場へ一歩前進した。

 2012年ロンドン五輪、2016年リオデジャネイロ五輪で男子個人総合連覇を果たした“キングは2017年以降、度重なる負傷に悩み、昨年、苦渋の決断の末に東京五輪を種目別鉄棒に絞って挑むと表明した。

 オールラウンダーとして戦っていた時代から内村の鉄棒の実力は高く、世界選手権の種目別では2015年金メダル、2014年と2018年に銀メダル、2011年と2013年に銅メダルを獲得している。しかも6種目の合計点で競うオールラウンダーの頃は、鉄棒の練習に費やせる時間に限りがあることや、試合での体力配分の観点から余裕を持った演技構成を組んでおり、それでいてこの実績だった。
 
 では、鉄棒のみに絞っている現在の演技レベルは実際どうなのだろうか。

 体操の採点ルールは五輪を区切りとして4年に一度ずつ見直されているため、点数を単純比較するのは難しい。そこで本稿では、五輪初出場だった2008年北京五輪から現在にいたるまでの主要な年に内村が演技構成に組み込んだ「離れ技」に絞って振り返りってみた。

 すると内村の離れ技の変遷は大まかに言って、北京五輪までを第1期、世界チャンピオンとして戦っていたロンドン五輪およびリオ五輪と2018年までを第2期、種目別に絞った2020年以降を第3期ととらえられることが分かった。
 
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