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バレーボール

「異例中の異例」だった主将交代…バレー日本代表男子、柳田将洋の五輪落選がほぼ確実に

北野正樹

2021.05.21

柳田は「FIVBネーションズリーグ(VNL)」に出場する日本代表男子メンバーから漏れた。写真:北野正樹

柳田は「FIVBネーションズリーグ(VNL)」に出場する日本代表男子メンバーから漏れた。写真:北野正樹

 バレーボール日本代表男子、柳田将洋(サントリー)が、東京五輪の代表から外れることがほぼ確実になった。

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 日本バレーボール協会(JVA)は5月20日、イタリア・リミニで28日から開かれる「FIVBネーションズリーグ(VNL)」に出場する日本代表男子「龍神NIPPON」の登録選手17人を発表。サントリーをV1でリーグ優勝に導いた、代表前主将の柳田将洋がメンバーから外れた。中垣内祐一監督は「東京五輪の代表12人は、VNLのメンバーから選ぶ」と明言しており、不測の事態がない限り柳田の代表選出は難しくなった。

「東京五輪代表から柳田が外れる」という情報には接していたが、「この段階で外すのか」という驚きが正直なところだ。

 予兆は、何度もあった。初めて表面化したのは、4月25日。JVAが2021年度の男子代表24人を発表し、主将が柳田に代わり石川祐希(イタリア、セリエA・ミラノ)が抜擢された時だった。五輪が間近に迫った段階での、突然の主将交代。誰の目から見ても、時代が「柳田」から「石川」に変わったことを物語る出来事だったが、バレー関係者の多くは柳田の代表から外されることを予測していた。「コロナ禍で継続して代表の活動が出来ない状況ではあるが、この時期の主将交代は異例中の異例。柳田が主将のままでは代表から外すことが出来なくなるので、外したとしか考えられない」と、Vリーグ男子監督経験者は話していた。
 
 中垣内監督が、主将交代を説明したのは4月26日のオンラインでの記者会見。冒頭の質問で主将交代の狙いを聞かれ、「五輪を前に主将を代えること、様々な意見があるのは承知している。本来なら(五輪が行なわれている)昨年が4年間の集大成で、花を咲かせるつもりだった。1年延長になって、すでにパリに向けた強化が始まっている。それに見据えた変更」と説明。

 ここから一気に、柳田が東京五輪のチーム構想に入っていないことを裏付ける出来事が相次ぐ。5月1、2日に東京五輪の会場にもなる有明アリーナで開かれた約1年6か月ぶりの国際試合となった中国戦のメンバーから、柳田が外れた。中垣内監督は「コンディション不良」と説明したが、サントリーのチーム事情を知る関係者は「リーグ戦の疲れはあったとはいえ、試合に出場することが出来ないほどのコンディション不良ではなかったのでは」と首を傾げていた。
 
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