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「2歩後退した」フランスGPの角田裕毅に対する各国メディア見方は厳しめ。「ウィリアムズに抜かれたのは受けが悪い」の声も

THE DIGEST編集部

2021.06.24

予選でのクラッシュが響いた角田。フランスGPではピットスタートから13位まで順位を上げたが…。(C)Getty Images

 F1第7戦フランスGP決勝で13位に終わったスクーデリア・アルファタウリの角田裕毅。ピットスタートから懸命のドライビングで追い上げたものの、2戦連続のポイント獲得はならなかった。

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 予選Q1のファーストアタックでいきなりスピンを喫し、第2戦エミリア・ロマーニャGP以来のタイムなしとなったことが結果的に大きく響いた形だが、角田はレース後、「周回を重ねたことで経験値が上がった」とポジティブに状況を捉え、すぐに始まる次戦に向けて気持ちを切り替えている。

 一方、各国の多くのメディアはフランスGPを振り返り、採点(10点満点)で各ドライバーを評価しているが、角田の週末に関しては、やはり予選でのミスを重視し、軒並み低評価が並ぶこととなった。
 
 英国のスポーツ専門チャンネル『Sky Sports』の採点はエステバン・オコンと並んでの最低点「5」で、「角田の週末は、Q1での最初のラップでのミスで本質的に破壊された。ルーキーのミスは許されるものだが、すでに予選では3回、しかもQ1で2回もクラッシュを喫し、自らを劣勢に追い込んでいる。決勝レースでは良くなったものの、チームメイトのピエール・ガスリーに近づくことはできなかった」と寸評を綴っている。

 同じ英国のモータースポーツ専門メディア『THE RACE』では「2.5」というダントツの最低評価で、寸評は「予選では簡単にQ2に進むべきが、クラッシュで赤旗を発動させ、自身はギアボックス交換、ピットスタートとなった。決勝はミディアムタイヤでハースとウィリアムズをパスしたが、ハードタイヤでは進歩せず、最終的にはジョージ・ラッセルにも後れをとった。不必要なQ1でのミスを、最後まで挽回できなかった」というものだった。

 専門メディアでは他に、『planetf1』が「彼にとっては2つの異なる側面がある週末となり、悪い部分が全体に暗い影を落とした。予選では十分にQ3に到達できる車でミスを犯してピットスタートとなった一方で、決勝では多くの追い抜きによって中段に上がるなど、立派なリカバーを見せた。とはいえ、避けるべき類のミスによって、全ては無意味と化した」と記述して、採点は「5.5」。これはシャルル・ルクレール、キミ・ライコネン、ニキータ・マゼピン(いずれも5点)を上回るものだった。