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角田裕毅の年俸はハミルトンの100分の1以下。米誌が「最もサラリーの“控えめ”なトップアスリート」を選定!

THE DIGEST編集部

2021.09.03

コロナ禍の影響でルーキーにとっては厳しいシーズンを過ごしている角田。今季最高成績の6位を後半戦で更新できるだろうか。(C)Getty Images

 今季、スクーデリア・アルファタウリからF1デビューし、ここまで12レースを戦った角田裕毅(先週末のベルギーGPはフォーメーションラップだけで終わったが……)。ルーキーらしく、浮き沈みを経験しながら、ここまで最高峰レースに必死に食らいついている印象だ。

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 まだ発表はされていないものの、来季のチーム残留もほぼ確実とされている21歳の日本人ドライバーは経験を積むと同時に、パフォーマンスと結果をひたすら上げていくことが期待されるが、それに伴ってドライバーとしての価値を上げることも求められる。

 米メディア『Newsweek』は「驚くほどサラリーが"控えめ"な20人のトップアスリート」という記事をアップ。「各競技のトップは今や、年間に1億ドル以上を稼ぐことができるが、一方でスポーツは残酷なビジネスの側面もあり、成功のレベルがわずかでも低ければ、大きなギャップが生まれる可能性がある」と綴った同メディアは、この中で角田についても言及している。

「2020年のデータでは、20人のドライバーの年俸の総計が1億8900万ドル(約208億円)以上を数え、その中でルイス・ハミルトン(メルセデス)は6000万ドル(約66億円)を稼いだ。そして、グリッド上でのギャップは大きく、今季、"最低賃金"のドライバーは日本の角田であり、そのサラリーは"わずか"50万ドル(約5500万円)である」

 ちなみにアメリカの経済誌『Forbes』の調べでは、今季は上位10名のドライバーの年俸総額だけでも2億1100万ドル(約231億円)に達しており、1位はやはりハミルトンで6200万ドル(約68億円)、2位にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)で4200万ドル(約46億円)、3位にフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)で2500万ドル(約27億5000万円)と続き、10位のカルロス・サインツ(フェラーリ)でも800万ドル(約9億円)に達している。
 
 角田のチームメイトであるピエール・ガスリーは500万ドル(約5億5000万円)、角田の次に少ないドライバーでもアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)、ジョージ・ラッセル、ニコラス・ラティフィ(ともにウィリアムズ)、ミック・シューマッハー、ニキータ・マゼピン(ともにハース)の5人が100万ドル(約1億円)で、日本人ルーキーの年俸はかなり安く抑えられていることが分かる。

 ここから、どれだけこの数値を上げていけるかは、そのパフォーマンスと各レースでの順位の上昇具合と比例するものであり、今後の彼のキャリアの動向が非常に興味深い。

 なお、同記事で角田以外に取り上げられた主なアスリートとしては、世界最高のスキーヤーでありながら、2018年には約3万ドル(約330万円)の収入に止まったリンゼイ・ボン、年俸22万8000ドル(約2500万円)のウェールズのラグビーのスター選手、エリオット・ディーとアダム・ビアードらが含まれている。

構成●THE DIGEST編集部