古豪・中央大が今年も箱根駅伝予選会を突破。95回目の出場を決めた。
前評判通り力のある選手が揃った名門は、チーム10番目のタイムが1時間4分26秒と健闘した。その大きな要因について、指揮官を務める藤原正和氏は「風が吹くというのは事前の予報で分かってましたので、その対策をしっかりとやれた」と話す。
1周、約2.6キロの立川市陸上自衛隊立川駐屯地の周回コースで開催された今大会。風が吹けば、追い風と向かい風を交互に受けるため、ペースのアップダウンが生まれやすくなり、いわばインターバル走のような状況がつくり出される。
ゆえに今回の強風には多くの大学が悩まされていたが、中央大は「向かい風のところも頑張る意識を持ち、出来るだけインターバル走のような感覚にならないように」と藤原監督がアドバイス。その結果、多くの選手はイーブンペースで走れ「概ね目標としていた戦いは出来た」と評価している。
一見、順風満帆そうな中央大だが、実は序盤はアクシデントに見舞われていた。5キロ地点の10人通過順位が23番と出遅れていたのだ。藤原監督によれば、2つの転倒事故が発生していたという。
2年生コンビ吉居大和、中野翔太が日本人先頭争いペースで進め、真ん中のグループに4人、そして最終ラインに6人の布陣で臨んだ。1周目の1キロ付近で、大集団で他校の選手が転倒。その影響で2グループ目は、うまく前にポジション取りが出来ず。さらに3グループ目にいた森凪也も転倒していたのだ。
レース中には「えらい後ろだな…」と思っていた藤原氏は、レース後に選手から同事情を聞き、感心した様子だ。
「1周目、皆ゆとりもった顔していたので、アクシデントにも動じない気持ちはつくれてきているんだな」
伝統の「C」マークも秋晴れの下に輝いた。かつての強さを取り戻しつつある中央大は、11月7日には全日本大学駅伝を控える。このタイトスケジュールに40歳の指揮官は、「予選会に向けて作ってきたのと同時に、全日本までちゃんともつように。2レースをちゃんと戦ってこそ本物だよって感じで進めてきた」と語り、「意外と全日本の方が調子上がるのでは」と自信を見せている。
8位以内を目標に9年ぶりに伊勢路を駆け抜ける同大学に注目だ。
取材・文●山本祐吏(THE DIGEST編集部)
前評判通り力のある選手が揃った名門は、チーム10番目のタイムが1時間4分26秒と健闘した。その大きな要因について、指揮官を務める藤原正和氏は「風が吹くというのは事前の予報で分かってましたので、その対策をしっかりとやれた」と話す。
1周、約2.6キロの立川市陸上自衛隊立川駐屯地の周回コースで開催された今大会。風が吹けば、追い風と向かい風を交互に受けるため、ペースのアップダウンが生まれやすくなり、いわばインターバル走のような状況がつくり出される。
ゆえに今回の強風には多くの大学が悩まされていたが、中央大は「向かい風のところも頑張る意識を持ち、出来るだけインターバル走のような感覚にならないように」と藤原監督がアドバイス。その結果、多くの選手はイーブンペースで走れ「概ね目標としていた戦いは出来た」と評価している。
一見、順風満帆そうな中央大だが、実は序盤はアクシデントに見舞われていた。5キロ地点の10人通過順位が23番と出遅れていたのだ。藤原監督によれば、2つの転倒事故が発生していたという。
2年生コンビ吉居大和、中野翔太が日本人先頭争いペースで進め、真ん中のグループに4人、そして最終ラインに6人の布陣で臨んだ。1周目の1キロ付近で、大集団で他校の選手が転倒。その影響で2グループ目は、うまく前にポジション取りが出来ず。さらに3グループ目にいた森凪也も転倒していたのだ。
レース中には「えらい後ろだな…」と思っていた藤原氏は、レース後に選手から同事情を聞き、感心した様子だ。
「1周目、皆ゆとりもった顔していたので、アクシデントにも動じない気持ちはつくれてきているんだな」
伝統の「C」マークも秋晴れの下に輝いた。かつての強さを取り戻しつつある中央大は、11月7日には全日本大学駅伝を控える。このタイトスケジュールに40歳の指揮官は、「予選会に向けて作ってきたのと同時に、全日本までちゃんともつように。2レースをちゃんと戦ってこそ本物だよって感じで進めてきた」と語り、「意外と全日本の方が調子上がるのでは」と自信を見せている。
8位以内を目標に9年ぶりに伊勢路を駆け抜ける同大学に注目だ。
取材・文●山本祐吏(THE DIGEST編集部)