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【マイルチャンピオンシップ】グランアレグリアは有終の美を飾れるか?シュネルマイスターは充実一途。その他の見どころは?

三好達彦

2021.11.19

グランアレグリアで気になるのは、「引退レース」というパワーワードだ。写真:産経新聞社

グランアレグリアで気になるのは、「引退レース」というパワーワードだ。写真:産経新聞社

 マイル路線における秋の頂点を決めるマイルチャンピオンシップ(GⅠ、1600m)が11月21日、阪神競馬場で行なわれる。

 この一戦で引退が決まっているGⅠレース5勝のグランアレグリア(牝5歳/美浦・藤沢和雄厩舎)、これからのマイル戦線を牽引すると見られるシュネルマイスター(牡3歳/美浦・手塚貴久厩舎)と、主役級の2頭の再戦が実現するなど、今年も見どころは数多い。

 やはり突出した”主役”は、史上5頭目の本レース連覇を目指すグランアレグリアだろう。

 2度目の2000m挑戦となった前走の天皇賞(GⅠ)は、勝利こそ逸したものの、0秒2差の3着に踏ん張って、あらためて彼女の能力の高さを知らしめた。また一方で、クリストフ・ルメール騎手がレース後、「やはり2000mは少し長いような気がします」と述べているように、やはりスピードがフルに活かせるマイルがベストの距離であるという事実を突きつけられたのも事実だ。

 今年は舞台が例年の京都から阪神へと移されての開催となるが、桜花賞(GⅠ)、阪神カップ(GⅡ)を制している得意コース。代替開催で使い込んだ分、ややパワーを要する状態にあるが、稍重で行なわれた昨年の安田記念(GⅠ)を圧勝しているように、その点は問題あるまい。
 
 逆に気になるのは「引退レース」というパワーワードだ。

 たとえば、藤沢和雄調教師が管理したタイキシャトルにしろ(スプリンターズステークス、2着)、また長く賞金王の座を占めていたテイエムオペラオー(有馬記念、5着)にしろ、いかなる名馬であっても、ラストランを取りこぼす例は少なくない。その理由がどこにあるかを探り当てるのは難しいし、レアなケースであるのも事実だが、引退後に控える繁殖生活を慮って「まずは無事に」と、ギリギリの仕上げを控えることも有り得るのではないかとも思う。

 稀代の名牝に有終の美を飾ってほしいのは筆者とて多くのファンと同じ気持ちだが、一方で絶対視を避けたいと考えるのも確かだ。
 

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