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チャンピオンズカップの本命にソダシを「推しきれない」理由。テーオーケインズが最有力候補か

三好達彦

2021.12.03

注目のソダシは血統から見ればダートにも適応しそうだが…。写真:産経新聞社

注目のソダシは血統から見ればダートにも適応しそうだが…。写真:産経新聞社

 秋のJRAダート王を決めるチャンピオンズカップ(GⅠ・ダート1800m)で12月5日、中京競馬場で行なわれる。この条件になった2014年以降、本レースの優勝馬が同年度のJRA賞最優秀ダートホースに選出されている、重要な一戦である。

 今年の出走馬16頭のなかで、最大の注目を集めるのが白毛馬として初のGⅠホースとなったソダシ(牝3歳/栗東・須貝尚介厩舎)であることは間違いないだろう。

 2歳で阪神ジュベナイルフィリーズを勝ってGⅠホースの仲間入りを果たすと、今春には桜花賞(GⅠ)を、夏には古馬を相手にした札幌記念(GⅡ)を制して、すでにアイドル的な人気を得ているソダシ。そうした芝での大タイトルを持つがダート戦に出てきたことに驚く向きもあったが、須貝調教師は「血統的にも走法的にも、以前から一度は使ってみたかった」と、ダートへの参戦を意識していたという。

 もはや言い尽くされた感もあるが、もう一度だけソダシの血統を見直してみよう。
 
 父のクロフネは、芝でNHKマイルカップ(GⅠ)を制したのち、秋には賞金面での壁に阻まれてダートに参戦。武蔵野ステークス(GⅢ・ダート1600m)で1分33秒3という芝なみのタイムを叩き出し、後続に1秒4もの差を付けてレコード勝ちを果たす。そして、チャンピオンズカップの前身であるジャパンカップダート(GⅠ・ダート2100m)でも、軽く気合を付けただけで後続を7馬身(1秒1差)もぶっちぎり、従来のレコードを一気に1秒3も更新する驚異的なタイムで制覇。「日本競馬史上、最強のダートホース」と呼ばれるほどの圧倒的な強さを見せた。

 残念なことに屈腱炎でそのまま現役を引退したが、種牡馬としてもカレンチャンやアエロリットをはじめ、芝・ダートを問わず、GⅠ(JpnⅠ)Ⅰはもちろん、数々の重賞勝ち馬を送り出している(今年1月に死亡)。

 母のブチコ(父キングカメハメハ)はダートで4勝を挙げ(芝は4戦0勝)、母の半妹であるユキチャン(父クロフネ)はダートグレード競走を3勝。その他、近親のハヤヤッコ(父キングカメハメハ)は、史上初めて国際重賞(レパードステークス・GⅢ)を制したことで知られている(余談だが、これらの馬はすべて白毛である)。
 

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