いよいよ開幕が目前となった北京冬季オリンピック。４年に１度の大舞台では、毎回のように冬季大会ならではの雰囲気の下でさまざまなドラマが繰り広げられてきており、今回も大きな期待に包まれている。

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　その中で、フィギュアスケート男子シングルは今大会、注目度が最も高くなることは間違いないだろう。五輪３連覇の偉業に挑む羽生結弦、そして世界選手権王者であるネイサン・チェンによる金メダル争いは、北京大会最大の関心事と言っても過言ではなく、五輪史上でも稀にみるハイレベルの競い合いが予想されている。

　また日本勢では羽生以外にもこの種目でのメダル候補が顔を揃えている。前回に続き2度目の五輪となり、平昌大会銀メダリストである宇野昌磨も、上位をうかがえる存在だ。

　そしてもう一人、鍵山優真も初の五輪の舞台を前に、世界中からの視線を集めている。シニアデビューを果たした昨季には、世界選手権でネイサン・チェンに次ぐ銀メダル、今季はグランプリシリーズでも優勝を遂げるなど、若くして輝かしい実績を積み上げてきた。北京を前にした現在、18歳の前評判は、極めて高いものとなっている。
  　欧州のスポーツ放送局『EUROSPORT』では、公式ホームページ上において北京五輪フィギュアスケートを展望しており、その中で日本の鍵山優真も有力なメダル候補として名前を挙げている。

　トピックでは「昨年の世界選手権でナンバー2になった18歳の日本の才能、ユウマ・カギヤマ」と紹介し、「今シーズンのグランプリではイタリア、フランスの２戦とも優勝している」と今季の成績も綴っており、それらを踏まえ「今、彼のキャリアはロケットのように進んでいる」として、ここまでの成長度合いを表現している。

　同メディアは北京の金メダル争いを見通し「世界選手権3連覇のネイサン・チェンと、4回転アクセルを狙うユズル・ハニュウが大本命」としながらも、鍵山についても触れており「オリンピックでチェンとハニュウの決戦を阻止できるのか、非常に気になる存在だ」と述べている。

　昨年は世界ランキング１位にも名前が記されるなど、すでにトップスケーターとして強烈なインパクトを残し続けてきている鍵山。北京の舞台では、絶対王者、そして五輪メダリストたちとの激しい戦いとなることは確実だ。その中でも、重圧をはねのけ、日々進化を続ける18歳が一気に主役に躍り出たとしても不思議ではない。鍵山の初のオリンピックでの演技が大いに楽しみだ。

構成●THE DIGEST編集部

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