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「何のために滑っているのか」――4年間の迷いから抜け出せた女子モーグルの住吉輝紗良が涙とともに振り絞った言葉とは【北京五輪】

THE DIGEST編集部

2022.02.07

15位という結果だったが、攻めた滑りで吹っ切れた住吉輝紗良。(C)Getty Images

15位という結果だったが、攻めた滑りで吹っ切れた住吉輝紗良。(C)Getty Images

 北京五輪のフリースタイルスキー女子モーグルで、メダル候補だった17歳の川村あんり(日体大桜華高)が5位となり、涙ながらにインタビューに答えた姿が話題になっている。

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「ここまで支えてくれた人たちに感謝しかない。メダルを取れなくて申し訳ない気持ちで一杯ですが、ここまで頑張ってきましたし、諦めない姿が皆さんに伝われば良いなと思います」と感謝の気持ちを述べているのが印象的だった。

 女子モーグルには他に3名の選手が出場。それぞれ印象的な言葉を残している。今までの苦しい道のりが垣間見えた21歳の住吉輝紗良(日本大学)は、「思ったより点は出ませんでしたが、今日は攻めて滑ると決めていて。普通に滑ったら後悔しそうで。攻めて滑れて良かったです」と自分の滑りを評価した。

 淡々と言葉を紡いだ。しかし、次第に涙が溢れ、「すみません…」と一言。そして、やっと絞り出した言葉は「4年間ずっと、うまく滑れても何も楽しくなくて、本当にもうずっと何のために滑っているのか、何のために生きていればいいのかわからなくて」という意外なものだった。

 しかし、「今日スタートに立てた時も、滑る前も、4、5年ぶりぐらいにすごく楽しくて、本当に今日滑れて良かったです。皆さんに温かく応援していただけて、ずっとうれしくて。有難うございますと伝えたいです」と、15位という順位は関係なく、この五輪で大きな一歩を踏み出せたようだ。
 
 また、13位に終わった32歳の星野純子(リステル)は、「決勝1本目から良い滑りをして進めていきたかったけど、ちょっとミスが出てスコアが出ず悔しい結果になってしまいました」と振り返った。

 このベテランも涙ぐみながら、「このオリンピックは自分にとっても集大成でしたが、最近は日本人の若手選手もすごく伸びてきていて、僅差で出られなかった選手もいるので、その選手たちにも恥じない滑りをと思って臨んだんですけど。もっと良い滑りをして笑顔で終わりたかったです」と悔しさをにじませた。

 冨高日向子(多摩大学)は69.99点で19位。予選後に「今したミスを修正してもっと攻めて滑れたら」と言っていた通り、「予選と比べて良い方ではあったので、点数は伸びなくて、そこは悔しいけれど楽しんで滑れたので良かったと思います」と、納得のいく滑りはできた様子。「ここまで長かったんですが、始まるとあっという間に終わって、少し悔しい部分がありますが、楽しめて終われて良かったです」と締めくくった。

 日本女子モーグル勢は、メダル獲得はならなかったが、出場している4人が決勝1回目に進出できている。17歳の川村を筆頭に、住吉も冨高も21歳と若い。これからの飛躍に期待したい。

構成●THE DIGEST編集部

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