3月6日に開催された東京マラソンで、13年ぶりにマラソンに挑戦した新谷仁美(積水化学)が、日本人女子2位となる2時間21分17秒で7位入賞を果たした。
昨夏の東京五輪1万メートルでは21位と世界の壁にはね返された新谷。その屈辱と決別するために挑んだ今大会の前半は、日本記録を更新するペースで進んだ。中盤でややペースが落ちるも、40キロ手前までは一山麻緒(ワコール)と日本女子のトップ争いを繰り広げた。最後は突き放されたものの、それでも一山から僅か15秒遅れでゴールした。
レース後の会見では「仮に失敗したとしても、失敗した自分を責めないで、この先も陸上競技を続けたいなという思いでスタートしました」と走る前の心境を明かしたうえで、「勝負の意味では負けてしまって残念ですが、不思議と気持ちは軽やかというか、そんなに思い悩むほどのものではないという感じなので、また切り返えてトラックシーズンに向けて頑張りたい」と晴れやかな表情で語った。
大会前には「東京マラソン以降のスケジュールは白紙」としていた34歳だが、「やっぱり私はトラックの方で頑張りたいなと思いました(笑)」とコメント。「横田(真人)コーチとも相談しながら今後のことは決めたい」と断言を避けたものの、その理由をこう話した。
「単純にマラソンはきついからです。2時間以上走る必要があるのかなと思った時に、いや無いわなと思って。なんなら、15分(5000メートル)、30分(1万メートル)も必要ないんですけど、そっちの方が良いのかな」
マラソンを走り終え「東京五輪から気持ちが切り替わったか?」の質問には、「いやー私、性格的にネチネチ言うタイプなんだろうな。完全に切り替わったかっていったら…」と濁した。それでも今回の収穫として、「スタート時に挑戦して仮に失敗した自分がいたとしても責める必要はない」ことに気づけたことを挙げている。
2024年パリ五輪の出場権を争うマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の出場権を獲得した34歳。まずは今夏に開催される世界選手権ではどの種目を選択するだろうか。トラック、マラソンともに日本女子陸上界を引っ張る彼女の動向に引き続き注目だ。
取材・文●山本祐吏(THE DIGEST編集部)
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昨夏の東京五輪1万メートルでは21位と世界の壁にはね返された新谷。その屈辱と決別するために挑んだ今大会の前半は、日本記録を更新するペースで進んだ。中盤でややペースが落ちるも、40キロ手前までは一山麻緒(ワコール)と日本女子のトップ争いを繰り広げた。最後は突き放されたものの、それでも一山から僅か15秒遅れでゴールした。
レース後の会見では「仮に失敗したとしても、失敗した自分を責めないで、この先も陸上競技を続けたいなという思いでスタートしました」と走る前の心境を明かしたうえで、「勝負の意味では負けてしまって残念ですが、不思議と気持ちは軽やかというか、そんなに思い悩むほどのものではないという感じなので、また切り返えてトラックシーズンに向けて頑張りたい」と晴れやかな表情で語った。
大会前には「東京マラソン以降のスケジュールは白紙」としていた34歳だが、「やっぱり私はトラックの方で頑張りたいなと思いました(笑)」とコメント。「横田(真人)コーチとも相談しながら今後のことは決めたい」と断言を避けたものの、その理由をこう話した。
「単純にマラソンはきついからです。2時間以上走る必要があるのかなと思った時に、いや無いわなと思って。なんなら、15分(5000メートル)、30分(1万メートル)も必要ないんですけど、そっちの方が良いのかな」
マラソンを走り終え「東京五輪から気持ちが切り替わったか?」の質問には、「いやー私、性格的にネチネチ言うタイプなんだろうな。完全に切り替わったかっていったら…」と濁した。それでも今回の収穫として、「スタート時に挑戦して仮に失敗した自分がいたとしても責める必要はない」ことに気づけたことを挙げている。
2024年パリ五輪の出場権を争うマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の出場権を獲得した34歳。まずは今夏に開催される世界選手権ではどの種目を選択するだろうか。トラック、マラソンともに日本女子陸上界を引っ張る彼女の動向に引き続き注目だ。
取材・文●山本祐吏(THE DIGEST編集部)
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