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バレーボール

石川祐希、フルセットで敗れるもプレーオフ進出確定!「モデナ戦へ今から準備したい」と最終決戦に意欲

THE DIGEST編集部

2022.03.15

試合には敗れるも、石川は「自分たちがやるべきことがクリアになった」と前を向いた。(C)Lega Pallavolo Serie A

試合には敗れるも、石川は「自分たちがやるべきことがクリアになった」と前を向いた。(C)Lega Pallavolo Serie A

 現地時間3月14日、イタリアセリエAで2021-22レギュラーシーズン後半第12節が行なわれ、男子日本代表の石川祐希が所属するパワーバレー・ミラノがイタス・トレンティーノとアウェーで対戦。セットカウント2-3(28-30、25-21、25-20、23-25、15-9)でフルセットの末に惜しくも敗れた。

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 8日前のコッパイタリア準決勝で本領を発揮できずトレンティーノに快勝を許したミラノ。リーグ戦を含む今シーズン2回の対戦でセットを奪わせてもらえなかった強豪との再戦で、一矢報いるべく石川を先発起用した。

 ミラノはジャン・パトリー(フランス)が前日のPCR検査でコロナ陽性が判明し急きょ欠場。トレンティーノもミラノを相手にコッパ戦で最多19得点を挙げたダニエレ・ラヴィア(イタリア)が腹筋の負傷により出場を見合わせ、両チーム主砲不在で試合がスタートした。

 ミラノは第1セット序盤から3点のビハインドを負ったものの、石川がブロックアウトを決めた直後に自らのサーブで流れを引き寄せる。さらに3枚ブロックの上から相手コート奥へ強打を沈めてリードを奪う。1点を取り合う展開の終盤、ここでも石川が決定的な活躍を見せる。まずは、相手4度目のセットポイントをブロックアウトで阻止して、続くネット際の混戦を好判断が光るダイレクトを決めてセットポイント。そこで完璧なストレート弾を叩き込み、3連続得点でトレンティーノから今シーズン初めてセットを奪った。

 しかし、第2、第3セットはマテイ・カジースキ(ブルガリア)のサーブで続いた失点が響き連取される。後がなくなった第4セット、攻守でチームを救ったのは石川。2段トスで得点を演出すると、自身のパンケーキを繋いだ味方の好守を豪快に打ち切って追加点を決める。トレンティーノの守備が崩れた場面では、絶妙な判断で放ったダイレクトで相手のファウルを誘発。一進一退の展開となった終盤に絶妙なレセプションからブロックアウトを決めてセットポイントを奪い、そのままフルセットに持ち込んだ。
 
 最終セットに望みをつないだミラノだったが、ギアを上げたトレンティーノに屈して惜しくも雪辱ならず。それでも、勝点「1」を積み上げたことで5位でプレーオフ進出を確定させ、4位モデナと対戦することが決まった。

 石川はすべてアタックにより16得点を記録。現地国営放送で実況解説を務めた元イタリア代表アンドレア・ルケッタ氏は、キレのあるライト攻撃を「脅威」と絶賛し、とりわけ、第4セットで攻守にわたり大奮闘した背番号14を、「ミラノをフルセットマッチへ牽引した立役者」と大きく評価した。

 試合後に石川は、「コッパ戦から改善できた部分と足りない部分があり、そこは今後のチームとしての課題」とリーグ3位を追い詰めた戦いを振り返り冷静にコメント。今月末から突入するシーズン最終章へ向けて、「自分たちがやるべきことがクリアになった」「レギュラーシーズン残り2試合をしっかり戦いつつ、その先のプレーオフ、モデナ戦へ今から準備したい」と意欲を示した。

 ミラノの次戦は日本時間20日午前2時開始予定の後半第13節。今節でモデナを下す金星をあげて残留争いから脱出したジョイエッラプリズマ・ターラントとホーム最終戦で対決する。

構成●THE DIGEST編集部

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