世界中に波紋を広げた問題の舞台裏が明らかになった。元世界ヘビー級統一王者のマイク・タイソン氏が自ら起こしてしまった“騒動”について口を開いた。

　事の発端となったのは、泥酔した一般男性からの執拗な挑発だった。サンフランシスコ国際空港からフロリダへと向かう航空機に搭乗したタイソン氏は、自身の後部座席にいた男性に挑発され続けて激高。その場で殴打して顔面から出血させる怪我を負わせてしまった。

　その後の調査で、注意していたにもかかわらず、男性が挑発的な言動を続けていたと判明。さらに「水の入ったペットボトルを投げられた」（タイソン氏関係者談）という騒動は、地元警察に告訴されなかったために、“鉄腕”が逮捕される事態には至らなかった。
  　正当性があったとはいえ、元ヘビー級戦士がやってしまった“暴力”は世界で賛否両論を巻き起こした。そうしたなかで、これまで沈黙を貫いてきたタイソン氏だったが、ついに自らの口で説明したのである。現地時間５月20日に更新された自身ポッドキャスト番組「Hotboxin' with Mike Tyson」で「アイツが俺を馬鹿にしたんだよ。俺が先じゃないんだ」と語った。

　すでに当該男性から「告発はしないと言われているよ」と笑顔で語ったタイソン氏。だが、愛する妻ラキハ・スパイサーさんからはこっぴどく怒られたようで、「俺が民間の飛行機に乗ることに彼女は反対していた。『イエスマンたちしか周りにいないのにどうすんの』とか『ボディーガードはついてるの？』とかね。だから、今回もひどく怒られたね」と吐露した。

　あらためて一連の騒動に対する不快感をあらわにしたタイソン氏は「もう普通の飛行機には乗るべきではないと思ってる」とも語る。さすがの百戦錬磨のレジェンドも、今回の件にはさすがに堪えたのかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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