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“昨春のリベンジ”を果たしたソングライン! 猛追シュネルマイスターを降ろしたG1初制覇の要因は?【安田記念】

三好達彦

2022.06.07

ゴール前の混戦から首一つ抜け出したソングライン。うれしいG1初制覇だ。写真:産経新聞社

ゴール前の混戦から首一つ抜け出したソングライン。うれしいG1初制覇だ。写真:産経新聞社

 春のマイル王決定戦、安田記念(G1、東京・芝1600メートル)が6月5日に行なわれ、単勝4番人気のソングライン(牝4歳/美浦・林徹厩舎)が数頭で繰り広げられた直線での追い比べを制して優勝。念願のG1タイトルを手に入れた。

【動画】ソングラインが鮮やかなG1初制覇! 安田記念のレース映像をチェック

 2番人気のシュネルマイスター(牡4歳/美浦・手塚貴久厩舎)は、昨年に続いて2着と惜敗。3着には8番人気のサリオス(牡5歳/美浦・堀宣行厩舎)が入った。

 一方、1番人気に推されたイルーシヴパンサー(牡4歳/美浦・久保田貴士厩舎)は、後方から追い込みんだものの8着に終わり、今年の平地G1レースは、ここまですべて1番人気の馬が敗れた。

 おそらく秘策を立てていたであろうホウオウアマゾン(牡4歳/栗東・矢作芳人厩舎)がスタート直後のダッシュで先頭を奪い、安田隆行厩舎(栗東)の僚馬であるダイアトニック(牡7歳)とダノンザキッド(牡4歳)がそれを追走。3番人気のファインルージュ(牝4歳/美浦・木村哲也厩舎)は先団に付けたが、ソングライン、シュネルマイスターなどの人気馬が中団を進み、イルーシヴパンサーは16~17番手という極端な後方にポジションをとった。
 
 1000メートルの通過ラップは58秒7。当日行なわれた1勝クラスの1600メートル戦でさえ57秒9だったことを考えると、ペースは明らかに遅い。特に600~800メートル、800~1000メートルはともに12秒0までラップタイムを落としており、究極の末脚勝負になるのが必定の流れとなった。

 そして迎えた直線。インでホウオウアマゾンが粘るが、馬場の中央からそれを交わしてダノンザキッドが先頭をうかがう。そこへ特に馬場状態のいい外目からサリオスとソングラインが襲い掛かり、さらには密集した内目からシュネルマイスターも馬群を割って猛追。ゴール前は大激戦となったが、最後にひと伸びしたソングラインがシュネルマイスターをクビ差抑えて優勝した。

 ソングラインはノーザンファームの生産で、父キズナ、母ルミナスパレード(その父シンボリクリスエス)という血統。昨春はNHKマイルカップ(G1、東京・芝1600メートル)でシュネルマイスターにハナ差で敗れていたが、今回は因縁の東京マイルで見事リベンジを果たした。
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