来たる26日、上半期の総決算となる宝塚記念(GⅠ、阪神・芝2200m)が行われる。ファン投票1位で、天皇賞・春(GⅠ、阪神・芝3200m)を7馬身差で逃げ切ったタイトルホルダー(牡4歳/美浦・栗田徹厩舎)、昨年の年度代表馬エフフォーリア(牡4歳/美浦・鹿戸雄一厩舎)をはじめ、GⅠウィナーがずらりと居並ぶ豪華メンバーが揃った。そのドリームレースの行方を展望したい。
【名馬列伝】代替種牡馬から生まれた稀代の優駿キタサンブラック。鍛え抜かれたタフさでG1レース7勝の王者に<前編> 今年の宝塚記念で大きなポイントとなるのは、前記の2頭、タイトルホルダーとエフフォーリアがそれぞれ抱える課題をどう評価するか、だろう。
まず、タイトルホルダーのキーポイントは「距離短縮」と「同型馬の参戦」の二つ。
これまでの距離別実績を見ると、3000m以上が2戦2勝、菊花賞(GⅠ、芝3000m)と天皇賞・春の圧勝劇である反面、2500m以下では〔3・1・0・4〕と、取りこぼしたレースが多くなる。この成績を見る限り、距離が延びるほどいい、典型的なステイヤータイプらしい成績と言ってよい。実際に栗田徹調教師は「距離短縮は越えなければならないハードルの一つ」と語っており、贔屓目にみてもプラス材料にはならないだろう。
もう一つのポイント、「同型馬の参戦」だが、これは前走のドバイターフ(G1、メイダン・芝1800m)を逃げて同着優勝に持ち込んだパンサラッサ(牡5歳/栗東・矢作芳人厩舎)のことを指す。
この点について栗田調教師は、「ぜったいに逃げなくてはいけないという馬ではありません」とコメントしている。しかし実際に成績をさかのぼると、最初のコーナーを先頭で通過したレースの〔5・2・0・0〕に対して、2番手以下で通過したレースでは〔0・1・0・4〕と極端なデータとなっている。
今回もパンサラッサは”逃げ宣言”をぶち上げており、テンのダッシュ力からみても、タイトルホルダーが2番手以下での追走となることはほぼ確実で、展開面からも疑問符が付く。
以上2つのポイントから、タイトルホルダーは主軸とせず、押さえに回すのが妥当ではないかと考える。
【名馬列伝】代替種牡馬から生まれた稀代の優駿キタサンブラック。鍛え抜かれたタフさでG1レース7勝の王者に<前編> 今年の宝塚記念で大きなポイントとなるのは、前記の2頭、タイトルホルダーとエフフォーリアがそれぞれ抱える課題をどう評価するか、だろう。
まず、タイトルホルダーのキーポイントは「距離短縮」と「同型馬の参戦」の二つ。
これまでの距離別実績を見ると、3000m以上が2戦2勝、菊花賞(GⅠ、芝3000m)と天皇賞・春の圧勝劇である反面、2500m以下では〔3・1・0・4〕と、取りこぼしたレースが多くなる。この成績を見る限り、距離が延びるほどいい、典型的なステイヤータイプらしい成績と言ってよい。実際に栗田徹調教師は「距離短縮は越えなければならないハードルの一つ」と語っており、贔屓目にみてもプラス材料にはならないだろう。
もう一つのポイント、「同型馬の参戦」だが、これは前走のドバイターフ(G1、メイダン・芝1800m)を逃げて同着優勝に持ち込んだパンサラッサ(牡5歳/栗東・矢作芳人厩舎)のことを指す。
この点について栗田調教師は、「ぜったいに逃げなくてはいけないという馬ではありません」とコメントしている。しかし実際に成績をさかのぼると、最初のコーナーを先頭で通過したレースの〔5・2・0・0〕に対して、2番手以下で通過したレースでは〔0・1・0・4〕と極端なデータとなっている。
今回もパンサラッサは”逃げ宣言”をぶち上げており、テンのダッシュ力からみても、タイトルホルダーが2番手以下での追走となることはほぼ確実で、展開面からも疑問符が付く。
以上2つのポイントから、タイトルホルダーは主軸とせず、押さえに回すのが妥当ではないかと考える。