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「タイムが正しいとは信じがたい」米レジェンドが“好記録づくし”となった100mハードルを疑問視!ファンからは人種差別との声も

THE DIGEST編集部

2022.07.27

アムサン(左)の12秒12の世界新を含む、100メートルハードルの記録に疑問を呈すマイケル・ジョンソン氏(右)。(C)Getty Images

アムサン(左)の12秒12の世界新を含む、100メートルハードルの記録に疑問を呈すマイケル・ジョンソン氏(右)。(C)Getty Images

 世界新をはじめ、5か国の国内ベストが誕生するなど、異例の“記録づくし”となったオレゴン世界陸上の女子100メートルハードル。

 最終日の現地時間7月24日に行なわれた準決勝1組目で、トビ・アムサン(ナイジェリア)が12秒12(追い風0.9メートル)の世界新を叩き出すと、同組で出場した日本の福部真子(日本建設工業)も12秒82と日本新をマーク。さらに2、3組目でも好記録が続出したのだ。

【動画】米レジェンドが疑問視!12秒12の世界新が出たレースをチェック

 喜ばしいニュースではあったものの、五輪で4個の金メダルを手にした米国のレジェンドマイケル・ジョンソン氏は、「100メートルハードルのタイムが正しいとは信じがたい」と疑問を呈し、以下のように続けた。

「世界記録を0.08秒破った!さらに12選手が自己ベストを更新し、5つの国内ベスト記録が誕生した。国内ベストの1人シンディ・センバー(英国)は、記録を樹立後には、『いつもより遅かったように感じた』と口にしていた。選手たちみんな、好記録の連発に驚いていたよ」

 さらに同氏は、「予選2組はレース直後には1着のタイムが12秒53と表示された。だけどその数秒後、12秒43に変わった。0.01秒の誤差はよくあることだけど、0.1秒も変わるのはあり得ない」と訝しげにコメントした。
 
 だがこの投稿は世界中のファンの反感を買ったようで、「2億人のナイジェリア人が怒りを感じているだろう」「世界新を出すのが許されているのはアメリカ人だけ?」「嫉妬はよくない」「恥を知れ」などとコメントが殺到する事態を招いたのだ。

 英国放送局『BBC』でコメンテーターであるジョンソン氏は、問題のツイートから約4時間後、「コメンテーターとして意見を述べるのが私の仕事です」と反論し、心無いファンのコメントにこう怒りをぶつけた。

「私は特定の選手ではなく、28人のアスリートのタイムに疑問を持った。タイム計測器の故障によるものではないかと思う。それに人種差別だと非難され、攻撃される筋合いはない。ただ選手のタイムに疑問を投げただけだ。彼女がレースに勝つとも予想していたし、尊敬するほどの才能の持ち主だ」

 レジェンドが目を疑うほどの好記録ラッシュとなった同種目。タイムの計測ミスがあったかどうかは当局の調査が入らなければ知る由もないが、まずはしのぎを削り合った選手らのパフォーマンスを称えたい。

構成●THE DIGEST編集部

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