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アルピーヌ移籍から生命の危機、失意のレース… 角田裕毅の同僚ガスリーの日本GPを専門メディアはどう評価した?

THE DIGEST編集部

2022.10.14

日本GPでは18位に終わったガスリー。大雨の決勝レースでは、あわや大事故につながる局面にも遭遇した。(C) Getty Images

 アルファタウリのピエール・ガスリーにとって、F1第18戦の日本グランプリは、コースの内外で様々なことが起こったレースウィークエンドとなった。

 10月8日の土曜日にアルファタウリがニック・デ・フリースの来季からの加入を発表すると、アルピーヌはガスリーと複数年契約を交わしたことを明らかに。「アルピーヌ・ファミリーの一員として、F1キャリアの新たな章を始められることを嬉しく思う。フランスにルーツを持つチームでドライブすることは、非常に特別なことだ」と、彼は喜びの声明を発した。

【動画】「なぜコース上にトラクターが!?」大雨に見舞われた日本GP、ガスリーが激怒した場面をチェック
 また同日、日本GPの予選ではブレーキトラブルに見舞われ、17番手に止まってQ1敗退し、今度は「予選前に左フロントのブレーキディスクを交換したが、アウトラップで前に多くの車がいたために、十分な熱を入れられず、フロントがロックしてしまい、最後のアタックも無駄になった」と無念のコメントを残すことを余儀なくされた。

 そして迎えた決勝、ピットスタートを選択した彼は、ファーストラップで最後尾を走行中にカルロス・サインツ(フェラーリ)が飛ばした看板がフロントに貼り付き、いきなりピットイン。セーフティーカーが出動した中、隊列に戻ろうとしてサインツのクラッシュ現場に差し掛かった際、車の回収作業を始めようとしていた重機とニアミスし、無線で「なぜコース上にトラクターがいるんだ!」と怒りを露にした。

 この時、レースは赤旗が提示されていたが、ガスリーは最速251キロで走行しており、レース後に主催者のFIAは20秒のタイムペナルティーともに、ペナルティーポイント2を科すことを発表した。これについて、ガスリーはSNSで「ターン14と15の間でスピードを出し過ぎたことに対して、ペナルティーは科された。そこは重機がいた場所ではない。僕は減速したが、十分でなかった。これについて責めを負う」と自身の非を認めた上で、以下のようにも訴えている。

「今夜、無事に帰ることができて良かった。ジュール(・ビアンキ)と彼の家族、我々の安全性、マーシャル一人ひとりの安全性を尊重する上でも、これほど視界が悪い状況で、重機やマーシャルをコース上に出すことがあってはならない」

 この件について、他のドライバーたちはガスリーの訴えに賛同するとともに、ペナルティーに対して異論を唱えており、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)は「ピエールを完全に支持する。我々は自分自身が車に乗っているから、速度も、何ができるかも把握しているが、コース上にトラクターがいるということは予期しておらず、それがピエールを責める理由にはならない」と主張している(オランダのF1専門サイト『GPBLOG』より)。
 
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