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【天皇賞(秋)】『3歳vs4歳』の勢力図が濃厚。「ひと回り骨格が大きくなった」イクイノックスが同世代、古馬勢を一蹴へ

三好達彦

2022.10.29

日本ダービーでは2着に敗れたイクイノックス(真ん中18番)だが、秋にかけて馬体は成長。古馬相手でも引けは取らない。写真:産経新聞社

日本ダービーでは2着に敗れたイクイノックス(真ん中18番)だが、秋にかけて馬体は成長。古馬相手でも引けは取らない。写真:産経新聞社

 秋の中距離チャンピオンを決める大一番、天皇賞(秋)(GⅠ、東京・芝2000m)が30日に迫った。今回はその勢力図を展望してみたい。かなりザックリと図式を描くと、『3歳vs4歳、世代を越えた強豪が盾を懸けて激突』ということになろうか。

 まずは、期待が大きい伸び盛りの3歳勢。皐月賞(GⅠ、中山・芝2000m)を制したジオグリフ(美浦・木村哲也厩舎)、皐月賞と日本ダービー(GⅠ、東京・芝2400m)で連続2着したイクイノックス(美浦・木村哲也厩舎)と、ともに4着に入ったダノンベルーガ(美浦・堀宣行厩舎)の3頭が高い支持を受けるだろう。

 それを受けて立つ4歳馬は、昨年の日本ダービー馬で、今春はUAEのドバイシーマクラシック(GⅠ、メイダン・芝2410m)を制したシャフリヤール(栗東・藤原英昭厩舎)と、今年に入って金鯱賞(GⅡ、中京・芝2000m)と札幌記念(GⅡ、札幌・芝2000m)を勝ったジャックドール(栗東・藤岡健一厩舎)の2頭が有力視されている。

 枠順抽選は25日に行なわれたが、前掲の5頭が見事に5~9番という中枠に顔を並べた。
 
 東京の芝2000mコースは、スタートから最初のコーナーまでの距離が短いことで知られるが、これならどの馬の陣営にも不満はないだろうし、力を出し切れる条件が揃ったと言えるのではないか。加えて言うならば、上記5頭を引っ張るであろうパンサラッサ(牡5歳/栗東・矢作芳人厩舎)が内寄りの3番枠に入ったのも出来過ぎと言えるもの。この枠ならスムーズに逃げが打てるであろうし、有力馬たちがそれを目標に前目のポジションを狙うという予想通りの展開が繰り広げられるだろう。

 筆者は正直言って前掲の5頭について、甲乙つけがたい能力の持ち主だと思っている。そこで”消去法”的に、各馬の不安材料を見てみよう。
 
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