現地時間10月30日、米国最大のモータースポーツイベント『NASCARカップ・シリーズ』のエクスフィニティ500が開催され、史上最高に“エキサイティング”な展開を生んだロス・チャスティン（シボレー）が注目を集めている。

【動画】クラッシュ寸前！壁に激突しながら５台のライバルを交わす様子

　次週行なわれるチャンピオンシップ・フォーの出場権をかけたポイントレース。チャスティンは、苦しい展開で最後の１周を迎えた。最終カーブ手前で10位に位置した彼は、周りの車が減速するなか、速度を保ったまま大きくカーブを切った。

　背水の陣でラストチャンスにかけたチャスティンは、外壁に車体をぶつけながらも、５台を交わし、５位にジャンプアップしフィニッシュ。ポイントでは最後の１枠である４位に滑り込み、来週のステージへと駒を進めた。

　これには米放送局NBC Sports』でレース実況を務めたリック・アレン氏は「彼がやったことを見てごらん！」と興奮気味に伝え、解説のジェフ・バートン氏は「人生で初めてみたよ」と絶賛している。

　レース後、チャスティンは「弟のチャドと一緒にゲームキューブの『Nascar 2005』を８歳の頃、たくさんやっていた。ゲームでは上手くいっていたけど、実際に上手くいくか分からなかった」と話し、レース中の心境をこう明かした。
  「最終ラップの第２コーナーで５速が必要と要求されたので５速に入れた。誰がリードしているか、走っているときには僕は分からなかった。だから５速のまま走ることにしたんだ。全力でね。第４コーナーの変な所に引っかからないことを祈りながらね」

　ファンにとっても、この衝撃的な映像はSNSで小さくない話題を呼んでいる。米放送局『ESPN』のアナリストを務めるパット・マカフィー氏は、「これは現実なの？」と驚きをもって伝えると、米メディア『Barstool Sports』は「この動きをなんと呼ぶのか」と戸惑った様子を見せている。

　ドラマチックな快進撃でファイナル進出を決めたチャスティン。６日の最終戦でも刺激的なレースを見せてくれるに違いない。

構成●THE DIGEST編集部

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