格闘技・プロレス

「イノウエは本当に凄かった」完敗のドネア、KO勝利の井上尚弥を大絶賛!「彼はやっぱり最高だ」【2022名場面・珍場面】

THE DIGEST編集部

2022.12.26

井上(右)の攻勢の前に為す術なく敗れたドネア(左)。そんなフィリピンの英雄はライバルへの想いを語った。(C)Getty Images、(C)AP/AFLO

 2022年のスポーツ界で印象的な出来事を『THE DIGEST』のヒット記事で振り返る当企画。今回は、6月に行なわれたボクシング世界バンタム級3団体統一戦で、ドネアが井上尚弥に完敗したシーンを取り上げる。試合後にフィリピンのベテラン戦士が漏らした言葉とは――。

記事初掲載:2022年6月8日

――◆――◆――

「今日は本当に、本当にイノウエが良かった。戦ってくれて感謝したい」

 目の当たりにしたライバルの強さに惜しみない賛辞を送った。語ったのは、6月7日に行なわれた6月7日にさいたまスーパーアリーナで行なわれたボクシング世界バンタム級3団体統一戦で、WBAスーパー&IBF世界バンタム級王者の井上尚弥(大橋)に敗れたノニト・ドネア(フィリピン)である。

 勝負は早々に決した。当時の"年間最高試合"と評された2019年11月のワールドボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)決勝で敗れて以来2年7か月ぶりに井上と再戦したドネア。だが、立ちはだかった"モンスター"はやはり強かった。1回に右ストレートでダウンを奪われると、2回にはラッシュの前に為す術なく、最後は左フックを顔面に受けて力なく倒れた。

 試合後、日本人史上初の世界3団体統一王者となった井上に「オメデトウ」を祝福の言葉を送ったベテラン戦士は、会場で巻き起こった「ドネアコール」を受け、深々と一礼。静かにリングから降りていった。
 
 そんなドネアは自身のツイッターでライブ動画を配信。チームスタッフとともに軽食をとりながら「とにかくみんなに感謝がしたい」と、家族やファンへの想いを述べたうえで、井上の強さに脱帽した。

「今日のイノウエは本当に凄かったし、彼はやっぱり最高だ。本当にアメージングなファイターだし、こうして彼とリングで一緒に闘えたことを嬉しく思う。これは彼も同じことを思ってくれていたら嬉しい」

 最後は「今日は私の負けだ」と結果を受け止めたドネア。「私のキャリアで最大の一戦になる」と意気込んだ試合に敗れ、悔しさも少なからずあるだろう。そのなかで、負け惜しみせずにライバルを称えた彼の振る舞いにレジェンドたる所以を見た。

構成●THE DIGEST編集部

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