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「強いな」矢作調教師も舌を巻く“無敗”ミッキーカプチーノに太鼓判!去年勝ち馬の半弟にもチャンス!?【ホープフルS】

三好達彦

2022.12.27

前走の葉牡丹賞の勝ちっぷりが圧巻だったミッキーカプチーノ。無傷の3連勝でGⅠ制覇に期待がかかる。写真:産経新聞社

 2022年のJRA・GⅠの最後を締めくくるのは、来春のクラシック戦線に直結する2歳の中距離戦、ホープフルステークス(中山・芝2000m)。まだ幼いがゆえに予想は難しいが、高い素質を感じさせる優駿が揃った。

 キャリアが新馬戦のみの馬を除いても、無敗の馬が4頭出走してくる。これが現時点での"格上"の存在と言っていいだろう。

 まず、東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅡ、東京・芝1800m)を制したガストリック(牡2歳/美浦・上原博之厩舎)。次に、葉牡丹賞(1勝クラス、中山・芝2000m)を圧勝したミッキーカプチーノ(牡2歳/栗東・矢作芳人厩舎)。

 3頭目は野路菊ステークス(OP、中京・芝2000m)で差し切り勝ちを決めたファントムシーフ(牡2歳/栗東・西村真幸厩舎)。最後に、道悪の黄菊賞(1勝クラス、阪神・芝2000m)を追い込みで制したセブンマジシャン(牡2歳/栗東・高野友和厩舎)。以上の4頭が"無敗の2勝馬"である。
 
 この中から本命に推したいのは、活躍馬を続々と送り出しているエピファネイア産駒、ミッキーカプチーノだ。

 デビューは10月9日の新馬戦(東京・芝2000m)。3~4番手でレースを進めると、スローペースではあったが、上がり3ハロン33秒7という最速の末脚を爆発させ、逃げ馬をクビ差交わして快勝した。

 そして、次戦に選んだ葉牡丹賞のレースぶりが圧巻だった。やや出遅れ気味にゲートを出ると中団まで位置を押し上げ、直線へ向いて鞍上に仕掛けられると瞬時に加速。坂上で先頭に躍り出ると、あとは後続を引き離すばかりで、ゴールでは2着に3馬身半差(0秒6)を付けて圧勝を飾った。走破タイム1分59秒1は極めて優秀なものだった。

 関西馬でありながら2戦とも関東でレースをしているため輸送の心配がないばかりか、葉牡丹賞が今回と同じ中山の2000mというのは明らかな強調材料になる。枠順は大外の18番枠になったが、最初のコーナーまで十分に距離があるため、さほど不利になるとは考えられない。

 矢作調教師は共同記者会見で、「ここまでの2戦は自分で見ても強いな、すごいパフォーマンスだなと感じています。デビュー前は正直、ここまでの馬だとは思っていませんでした」 と、ミッキーカプチーノの走りの素晴らしさに驚きを隠せない様子だった。

 520㌔を超す雄大な馬体は高い将来性を予感させるもの。人気が集まるので好配当は期待しづらいが、将来性の高さも込みで中心視したい。
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次位以下は混戦ムード

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