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マラソン・駅伝

【箱根駅伝】独自目線で勝手に表彰! 「花の助演賞」「知られざる敢闘賞」「驚きの新人賞」「あっぱれ監督賞」を発表

THE DIGEST編集部

2023.01.08

今月2、3日に開催された箱根駅伝では、駒澤大が完全優勝を飾った。写真:JMPA

今月2、3日に開催された箱根駅伝では、駒澤大が完全優勝を飾った。写真:JMPA

 駒澤大が2年ぶり8回目の総合優勝を果たし幕を閉じた「第99回箱根駅伝」。MVPにあたる金栗四三杯は、4区で区間新を樹立した東京国際大のイェゴン・ヴィンセントが受賞した。

 今回は当編集部が独自で「花の助演賞」「知られざる敢闘賞」「驚きの新人賞」「あっぱれ監督賞」という4つの賞をつくり選出。新たな視点で今大会を振り返る。

――◆――◆――

【花の助演賞】青山学院大・近藤幸太郎(4年)

『花の2区』の主役は言わずもがな。区間賞本命だった駒澤大の田澤廉(4年)に一度は引き離されながらも、驚異のラストスパートでライバルを振り切った中央大の吉居大和(3年)だろう。ただ、その追い上げをサポートしたのは、愛知県のランニングクラブでともに走力を磨いた青山学院大の近藤幸太郎(4年)だ。

 後方からペースを上げてぐんぐんと前に迫り、14km過ぎで吉居に追いつくと、「後ろについてこい」とジェスチャーで合図。2人で前を走る田澤を追いかけ、最後は“後輩”の逆転劇をアシストした。自らも先頭を追って、すべての力を出し切った近藤は、「幸せな気持ちでした」と満面の笑みで、吉居の区間賞を自分のことのように喜んだ。レース直後、吉居は「幸太郎くんのおかげで踏ん張れた」と口にして、区間2位の近藤と戸塚中継所で感謝の熱い抱擁をかわしていた。

【PHOTO】駒大が8度目総合Vで“3冠”を達成!第99回箱根駅伝の激闘を写真で振り返る
 
【知られざる敢闘賞】國學院大・藤本竜(4年)

 4年目で学生三大駅伝デビューを飾り、『トリプル4』を達成。國學院大の藤本は今年度の出雲駅伝5区で区間4位、全日本大学駅伝4区でも区間4位。集大成の箱根駅伝では「4位、4位ときたので、次は区間3位以内を狙います」と話していたが、またしても4区で区間4位。ただ、本人は走り終えたあと、充実感を漂わせていた。自らの走りを「100点です」ときっぱり。前田康弘監督も「(監督車から)後ろから見ていて一番、魂を感じた。努力のたまものです」と褒め称えたほど。

 驚異の区間新で区間賞を獲得した東京国際大のイェゴン・ヴィンセント(4年)に抜かれて、順位を1つ落としたものの、笑って振り返れるくらいの良い思い出。「並ばれたと思ったら、あっという間に前に行ってしまいましたよ」。異次元の速さには苦笑するしかなかった。「まさか当日変更で4区にエントリーされるなんて……。ヴィンセントがいなければ、僕は区間3位だったんですね」と白い歯を見せていた。

「思い残すことはないです」と最後まで笑顔だった。大学限りで陸上競技には終止符を打ち、卒業後は生まれ育った北海道の湧別で実家の畜産農家で働く予定。200頭の牛を育てながら、かぼちゃ、なすなどの栽培もするという。次なる活躍の舞台は、広大な北の大地だ。
 
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