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マラソン・駅伝

「1回も駅伝勝てなかった」――学生日本新の横田俊吾がレース後に明かした“熱い想い”とは? 原晋監督も祝福!

THE DIGEST編集部

2023.02.06

箱根駅伝では3区を好走した横田は、別府大分毎日マラソンでMGC出場権を獲得した。写真:JMPA

箱根駅伝では3区を好走した横田は、別府大分毎日マラソンでMGC出場権を獲得した。写真:JMPA

 2月5日に行なわれた『別府大分毎日マラソン』で、横田俊吾(青山学院大)が日本人2位(全体4位)となる2時間7分47秒で走り、MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)の出場権を手にした。

 卓球のスマッシュのように見える独特の腕振りから、「よこたっきゅう」の愛称で親しまれる彼は、昨年に続く2度目のフルマラソンとした今回、冷静にレースを進めた。40キロ地点では日本勢4番手だったが、徐々にペースアップ。前を行く聞谷賢人(トヨタ紡織)、木村慎(Honda)を交わしフィニッシュ。日本人トップの市山翼(小森コーポレーション)から3秒遅れながら、藤原正和(当時中央大、現中大監督)が保持していた学生記録(2時間8分12秒)を20年ぶりに更新する偉業を成し遂げた。

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 快心のパフォーマンスを見せた翌日、「何から書けばいいんやろ笑」と自身のSNSに綴りはじめた横田は、「僕たちの代で1回も駅伝勝てなかった。このまま4年生が何も残さずに卒業していいのか。今回はその思いが特に強いマラソンだった。後輩には上手く表現できないけど何かを感じとってほしいな」と胸の内に秘めた熱い想いを伝えたうえで、こう明かした。

「今年は対策ができた。なぜなら年度初めの1年間の目標に別大マラソンで2時間8分台で走ると目標を立てていたから。嘘だと思うでしょ?寮の部屋の前に貼り出してる紙を見なさい。寮生しか見れないねごめんね」
 
 前回は2時間12分41秒で16位と苦汁をなめたランナーは、「去年は給水、レース前の食事、途中転んだり、手袋外して低体温症になったりと失敗だらけだった。その失敗があるから今回の学生新記録に繋がった」と1年前の教訓を活かしたと記す。

 そして「『フルマラソン学生新記録まだ破らないでくれ!!』いやそこかよ!!って思うかもしれないけど、内心すぐ抜かされそうでブルブルなので今後マラソン走る学生さんはちょっと手加減してね」とユーモアを交えて締めくくった。

 テレビ中継の解説を務めながら、教え子を見守った原晋監督は、「おめでとう!腐らず、諦める事なく努力した4年間が報われました!有難う『横卓球』」と自身のTwitterで祝福している。

 4月からJR東日本で実業ランナーとして走り出す22歳。10月のMGCでパリ五輪代表権の獲得を目指し、さらに磨きをかけるだろう。

構成●THE DIGEST編集部

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