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キャリア10戦オール連対レモンポップが春のダート王に一番近い!? 一方、史上初参戦の外国馬は能力に疑問符【フェブラリーS】

三好達彦

2023.02.18

根岸Sで重賞初制覇を飾ったレモンポップ。初のGⅠ制覇へ期待がかかる。写真:産経新聞社

 春のダート王決定戦、フェブラリーステークス(GⅠ、東京・ダート1600m)が19日に行なわれる。

 今年は一昨年、昨年と本レースを連覇しているカフェファラオ(牡6歳/美浦・堀宣行厩舎)が2月25日のサウジカップ(GⅠ、キングアブドゥルアジーズ・ダート1800m)に出走するため、ここを回避。ダートのマイル戦では絶対的な強さを見せる王者を欠き、一気に混戦模様を帯びてきた。

 そうしたメンバー構成のなかで、一番の注目を集めるのが、ここまで10戦7勝・2着3回と未だ連対圏を外したことがない外国産馬、レモンポップ(牡5歳/美浦・田中博康厩舎)である。
 
 2020年11月7日のデビュー戦から無理せず大切に使われ、着実に階段を上ってきた本馬は昨秋、初の重賞挑戦となった武蔵野ステークス(GⅢ、東京・ダート1600m)で2着に入ると、今春は根岸ステークス(GⅢ、東京・ダート1400m)で優勝。重賞タイトルを手にして勇躍GⅠ戦線へと駒を進めてきた。

 レモンポップの課題となるのは、初のGⅠ挑戦となるレースレベルの壁と、もう一つは1600mという距離。ちなみに東京のマイル戦は2度走って1勝、2着1回。先行押し切りが得意な本馬にとって直線が長い東京コースは難所となる。

 この件について田中調教師は「距離的に1600mはギリギリかなと思うところもあるけれど、この距離でパフォーマンスを大きく落としたかと言えばそうでもない。許容範囲の距離だと考えている」と、共同記者会見で述べている。

 これまでの安定感からして大きく負けることは考えづらいため、中心視することにためらいはないが、絶対的な本命と言えないのも確か。伏兵、穴馬の激走もあると筆者は考えている。
 
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伏兵2騎は帝王賞馬と昨年の2着馬