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3年ぶりに“淀”に戻ってくる春の天皇賞は「見るレース」!? 2連覇狙うタイトルホルダーに疑問符。一発なら父ハーツクライの血筋が“覚醒”も

三好達彦

2023.04.29

昨年の天皇賞(春)を制したタイトルホルダー。1番人気の圧倒的な支持を受けるが2連覇には疑問符が付く。写真:産経新聞社

昨年の天皇賞(春)を制したタイトルホルダー。1番人気の圧倒的な支持を受けるが2連覇には疑問符が付く。写真:産経新聞社

 今回で167回を迎える天皇賞(春)(GⅠ、京都・芝3200m)が30日に行なわれる。2年にも渡る大改修を経て、多くの名馬たちが記憶に残るドラマを作ってきた春の天皇賞が、”本場”京都に3年ぶりに戻ってくる……それだけでもオールドファンの筆者にとっては胸にグッとくるものがある。

 それはさておき、今回もトップステイヤーたちが顔を揃えた”盾”を懸けた争いの見どころ、勢力図を見ていこう。

 まず気になる”シン・京都”の馬場傾向だが、野芝と洋芝のオーバーシードであることは変わらないが、十分に時間をかけて芝の張替・養生を行なったため、関係者は「根付きがしっかりしている」とコメントしている。

 その証拠に、先週行なわれたマイラーズカップ(GⅡ、今日・芝1600m)の走破時計は1分31秒5という高速決着で、勝ったシュネルマイスターは3ハロン32秒9という目の覚めるような上がりを計時。ジョッキーのレース後コメントでも馬場の良さを挙げるものが多く、コンディションは極めて良好と言っていいだろう。

 気になるのは天候の行方だが、京都地方は土曜の午後から降雨となり、翌日曜の昼ごろまで降り続くという予報が出ている。そうなると、まず「パンパンの良」は望めないだろうが、先週の傷みは最小限で、水はけの良さを考えれば悪化しても「稍重」までか。もし「重」になったとしても、いわゆる「稍重に近い重」と考えるのが妥当だろう。
 
 さて、28日金曜締め切りの時点での人気を見ると、一昨年の菊花賞馬であり、昨年の天皇賞(春)と宝塚記念(GⅠ、阪神・芝2200m)を連勝した断然の実績を持つタイトルホルダー(牡5歳/美浦・栗田徹厩舎)が単勝オッズ1倍台で抜けた1番人気に推されている。

 オッズ的には、やや差を付けられながらそれに続くのが、昨年の菊花賞で僅差の3着に食い込み、今年はプレップレースの阪神大賞典(GⅡ、阪神・芝3000m)を圧勝したジャスティンパレス(牡4歳/栗東・杉山晴紀厩舎)、昨年の菊花賞馬であるアスクビクターモア(牡4歳/美浦・田村康仁厩舎)で、ここまでが単勝10倍を切る人気になっている。

 以下は、菊花賞、有馬記念、阪神大賞典と3連続2着しているボルドグフーシュ(牡4歳/栗東・宮本博厩舎)、昨年の天皇賞(春)で2着に入り、フランスでGⅡのフォワ賞(芝2400m)を勝った経験も持つディープボンド(牡6歳/栗東・大久保龍志厩舎)がそれぞれ4、5番人気の支持を受けている。
 
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