バレーボール

「信じられない!」古賀紗理那が最多19得点!決勝R進出に導いた主将に英解説者は「究極のオールラウンダーだ」と激賞!【女子バレーVNL】

佳子S.バディアーリ

2023.07.02

攻守両面で圧巻のパフォーマンスを見せた古賀。頼れる主将が日本を決勝R進出へと導いた。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 現地7月1日、国際バレーボール連盟(FIVB)主催の女子『ネーションズリーグ(VNL)』は、タイ・バンコクで予選ラウンド3週目のプール6・第3戦が行なわれた。世界ランク8位の日本代表は、同14位のタイ代表と対戦。セットカウント3-0(25-18、25-22、25-20)でストレート勝ちを収め、決勝ラウンド進出を決めた。

 前日のオランダ戦で黒星を喫して6勝4敗となった日本代表は、決勝ラウンド進出の最終枠となる8位。後続には、すでに全12試合を終えたカナダとドミニカ共和国が6勝、1試合を残すセルビアが5勝で迫る(順位と成績はタイ戦の開始時点)。最終戦を待たずして予選突破を確定させるためには、勝利が必須だった。

 タイは、上位国イタリアを相手にした開幕戦を惜敗で終えた後、カナダ戦に勝利。好スタートを切ったが、以降の白星は韓国戦のみで2勝8敗と大きく黒星が先行している。

 トヨタ車体クインシーズ所属のミドルブロッカー(MB)ハッタヤ・バムルンスック、2020-21シーズンにJTマーヴェラスの連覇に貢献し、昨シーズンを最後に退団したMBタットダオ・ヌクジャンらが1週目に負傷したことも低迷に拍車をかけた。その後、全員が復帰を果たしており、トルコリーグでプレーするチーム最多得点のOHチャッチュオン・モクシーを中心に6連敗から脱出を目ざす。
 
 日本は重要な一戦へ、OHが主将の古賀紗理那、林琴奈と石川真佑、MBは山田二千華と荒木彩花、セッター関菜々巳とリベロ西村弥菜美を先発に起用した。

 第1セット、日本は攻撃陣が躍動して早々に優位に立つ。さらに、エース1本を含む関のサーブで3連続ブレイクに成功し、荒木もエースを決めるなどしてリードを最大9点まで広げる。

 だが、コンビミスが出た後に被ブロック、サーブのエラーと誤打などで5失点を喫する。嫌なムードが漂い始めたところで、主将・古賀が奮起する。相手ブロックを使ってサイドアウトを奪い、レフトから相手コート奥への強打とブロックで連続得点。4度目のセットポイントも古賀の得点でものにして、試合を先行した。

 古賀のエースと林の連続得点で第2セットも日本が序盤をリード。しかし、被ブロックやアタックのミス、タッチネットで巻き返しを許して一進一退の展開へ。山田がブロックとブロード攻撃でタイに流れが傾くのを阻止し、接戦のまま突入した中盤、日本にアクシデントが発生する。

 荒木がブロック後の着地時に、ネット下で相手選手の足に乗ってしまい、右足首を痛めて交代を余儀なくされる。すると、代わってコートに入った入澤まいがいきなりエース。2点リードの終盤、古賀がサーブで相手守備を揺さぶり、石川がブロックとアタックで最後の2得点を決めてセットを連取した。
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頼れる主将・古賀が攻守で大車輪の活躍!