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杉原愛子が目指す「エンターテイナー」とは? コーチ業を続けながら“二刀流”として挑む「第二章」

THE DIGEST編集部

2023.07.06

1年のブランクを経て競技復帰を果たした杉原は、いきなり床で優勝を飾った。(C)Getty Images

1年のブランクを経て競技復帰を果たした杉原は、いきなり床で優勝を飾った。(C)Getty Images

 現役引退から1年後の今年6月、さわやかな笑顔とともに電撃復帰を果たした体操の杉原愛子(武庫川女子大)。復帰初戦となった全日本種目別選手権の床でいきなりの“カムバック優勝”を飾り、ファンや関係者を驚かせたのは記憶に新しい。

 話題を呼んでいる理由は、高難度の技を披露してオリンピック2大会出場の実力を示したのみならず、演技に合わせて会場に手拍子が起きたように、エンターテイナーとしてのポテンシャルを見せたからだ。曲調が転換するわずかなタイミングで表情や仕草によって会場全体を巻き込み、一体感をつくりだしていった姿には、女子体操の新たな可能性が詰まっていた。

「大会出場を表明した時から、エンターテインメントとしての作品を見せたいと思っていました。手拍子もいただきながら、目標にしていたことを有言実行できたのかなと思います」
 
 杉原は優勝インタビューで満面の笑みを浮かべていた。

「エンターテインメント」という捉え方については、2位で終えた昨年6月の現役引退試合(全日本種目別選手権)の時からこのように語っていた。

「(2位だったが)あまり結果は求めていませんでした。私が求めていたのは、(音楽の)ライブのように観客の皆さんが乗れるような、私に引き込まれるような演技。感謝の気持ちをこめて演技しましたし、体操の魅力や楽しさを伝えたいという思いでやりました」

 その言葉通り、昨年の大会でも杉原の演技は会場を大いに盛り上げており、「男女を通じて今回の大会で観客を一番魅了して盛り上げたのは私だと言えるくらいだったと思いますし、そこを大目標にしていたからこそ、すごく嬉しかったです」と胸を張っていた。
 
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