世界の競馬関係者に深く刻まれた衝撃的な強さは、今も忘れられないようだ。
破竹のGⅠ6連勝を収め、総獲得賞金が歴代トップの22億1544万6100円に達したイクイノックス(牡4歳/美浦・木村哲也厩舎)が11月30日、同馬の馬主である(有)シルクレーシングの公式サイトで現役引退が発表された。
名実とも「最強」の地位を盤石にしたイクイノックスの電撃引退は日本列島に大きな驚きを与え、その一報は世界にも反響が広がったほど。突然の発表からまもなく一週間が過ぎようとするなか、偉大な功績への賛辞は今も挙がっている。
米競馬メディア『thoroughbreddailynews』のポール・ヘイワード記者は、種牡馬入りを発表したイクイノックスの、これまでのレースを回顧。偉大なサラブレッドに敬意を示している。
同記者は、結果的に現役ラストランとなったジャパンカップについて「他の馬が懸命に体を上下に揺らしている間、イクイノックスは手綱を取り、まるで肖像画を描くかのようにクリストフ・ルメール騎手を従えてレースの先頭を駆け抜けた」と評し、ケタ違いの強さに脱帽。ラストの直線で見せた爆発的なスピードには舌を巻いたという。
過去イクイノックスが積み上げてきた勝利の中で、ヘイワード記者が最も強烈だったのは海外の強豪馬をぶっちぎった会心のレースを挙げている。
「競馬解説者に『世界のターフの巨人』と言わしめた今年3月のドバイシーマクラシック(UAE/GⅠ、メイダン・芝2410m)は、イクイノックスの才能を表現した最高の瞬間だった。同レースは、日本における彼の名声に世界的な称賛を加え、血統帝国を静かに築きつつある日本において、種牡馬としてのキャリアに輝きを添えた」
ドバイシーマクラシックとは、イクイノックスが初の海外レースとして挑んだ世界のトップGⅠである。好スタートを切ったイクイノックスは他馬の動きを見ながら先頭に立つと、9頭を引き連れて第1コーナーへ。道中、主戦のルメール騎手の手綱はほとんど動かず第4コーナー手前で、のちにプリンスオブウェールズステークス(英国GⅠ)を制すモスターダフに競りかけられたが、直線に入ると鞍上のゴーサインに即反応。軽やかな足取りで後続を一気に突き放した。
ルメール騎手は、後ろを振り返る余裕も見せながらフィニッシュ。手綱を持ったまま、先頭でゴールを駆け抜けた。勝ちタイム2分25秒65は、従来の記録を1秒も縮めるスーパーレコード。これまでのレースの中で、最も強い勝ち方を見せたと言っても過言ではなかった。
世界最強の地位を確固たるものにしたドバイのレースを振り返ったヘイワード記者は当時を懐かしみながら、「ルメール騎手が手綱を下ろして、その威圧的な強さ、速さを存分に発揮した。誰もが羨望の眼差しを向けたに違いない」と述べ、怪物級の強さを強調した。
世界の競馬関係者に絶大なインパクトを残したイクイノックス。時が経つほど、その評価は高まるばかりだ。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】初海外で世界に衝撃を与えた驚異のレコード!イクイノックスのドバイシーマCをプレイバック
破竹のGⅠ6連勝を収め、総獲得賞金が歴代トップの22億1544万6100円に達したイクイノックス(牡4歳/美浦・木村哲也厩舎)が11月30日、同馬の馬主である(有)シルクレーシングの公式サイトで現役引退が発表された。
名実とも「最強」の地位を盤石にしたイクイノックスの電撃引退は日本列島に大きな驚きを与え、その一報は世界にも反響が広がったほど。突然の発表からまもなく一週間が過ぎようとするなか、偉大な功績への賛辞は今も挙がっている。
米競馬メディア『thoroughbreddailynews』のポール・ヘイワード記者は、種牡馬入りを発表したイクイノックスの、これまでのレースを回顧。偉大なサラブレッドに敬意を示している。
同記者は、結果的に現役ラストランとなったジャパンカップについて「他の馬が懸命に体を上下に揺らしている間、イクイノックスは手綱を取り、まるで肖像画を描くかのようにクリストフ・ルメール騎手を従えてレースの先頭を駆け抜けた」と評し、ケタ違いの強さに脱帽。ラストの直線で見せた爆発的なスピードには舌を巻いたという。
過去イクイノックスが積み上げてきた勝利の中で、ヘイワード記者が最も強烈だったのは海外の強豪馬をぶっちぎった会心のレースを挙げている。
「競馬解説者に『世界のターフの巨人』と言わしめた今年3月のドバイシーマクラシック(UAE/GⅠ、メイダン・芝2410m)は、イクイノックスの才能を表現した最高の瞬間だった。同レースは、日本における彼の名声に世界的な称賛を加え、血統帝国を静かに築きつつある日本において、種牡馬としてのキャリアに輝きを添えた」
ドバイシーマクラシックとは、イクイノックスが初の海外レースとして挑んだ世界のトップGⅠである。好スタートを切ったイクイノックスは他馬の動きを見ながら先頭に立つと、9頭を引き連れて第1コーナーへ。道中、主戦のルメール騎手の手綱はほとんど動かず第4コーナー手前で、のちにプリンスオブウェールズステークス(英国GⅠ)を制すモスターダフに競りかけられたが、直線に入ると鞍上のゴーサインに即反応。軽やかな足取りで後続を一気に突き放した。
ルメール騎手は、後ろを振り返る余裕も見せながらフィニッシュ。手綱を持ったまま、先頭でゴールを駆け抜けた。勝ちタイム2分25秒65は、従来の記録を1秒も縮めるスーパーレコード。これまでのレースの中で、最も強い勝ち方を見せたと言っても過言ではなかった。
世界最強の地位を確固たるものにしたドバイのレースを振り返ったヘイワード記者は当時を懐かしみながら、「ルメール騎手が手綱を下ろして、その威圧的な強さ、速さを存分に発揮した。誰もが羨望の眼差しを向けたに違いない」と述べ、怪物級の強さを強調した。
世界の競馬関係者に絶大なインパクトを残したイクイノックス。時が経つほど、その評価は高まるばかりだ。
構成●THE DIGEST編集部
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