すべての準備は整った。

　ボクシングのWBC・WBO世界スーパーバンタム級王者の井上尚弥（大橋）が、WBA・IBF同級王者マーロン・タパレス（フィリピン）との４団体統一王座戦（東京・有明アリーナ）が、いよいよ明日に迫った。

　試合前日の25日は公開計量が行なわれ、海外を含めた多くの報道陣が見守るなか、両者は一発パス。筋骨隆々の見事な肉体美を披露した両チャンピオンは、明日の大一番に向けて万全の態勢で臨む。
  　55.2キロで計量をクリアした井上は、仕上がりについて「フィット感がかなりある」と手応え。世紀の一戦に向けて「内に秘めたものはあります」と静かな闘志をメラメラと燃やし、はやる気持ちを抑えるかのように拳を握った。

　55キロぴったりで計量をクリアした相手と、まっすぐ視線を合わせフェイスオフ。「表情もしっかり見れた」と語り、「昨日（公開会見）よりも一段と絞ったなという感じはありましたね」とタパレスのわずかな変化に気付き、警戒を怠らなかった。

　世界のボクシングファンが注目する大一番に向けては、「ここからのリカバリーをお互いどうしていくかが、明日の大きな差になってくると思う」と持論を展開。リングに上がる直前まで、モンスターに慢心は一切感じられない。

取材・文●湯川泰佑輝（THE DIGEST編集部）

【PHOTO】目指すは２階級での４団体統一王者！前日計量を一発クリアした井上尚弥の筋骨隆々な肉体美

【関連記事】史上２人目の２階級４団体統一へ準備万端！ 井上尚弥が前日計量を”一発クリア”！ タパレスと静かな睨み合い

【関連記事】井上尚弥vsタパレス戦に向けて“さまざまなオッズ”を米老舗誌が紹介！「ギアを入れたイノウエは止められない」