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TV解説陣も「生きてる限り語り継ぎたい」「本当に震えた」と激賞! 張本智和、計8回のマッチポイント凌ぐ驚異の粘りで6年ぶり2度目V!【全日本卓球選手権】

THE DIGEST編集部

2024.01.28

6年ぶり2度目の優勝を掴んだ張本。(C) Getty Images

 全日本卓球選手権は1月28日、男女シングルスの決勝が行なわれた。男子は張本智和が大接戦の末に戸上隼輔を4-3で下し、6年ぶり2度目の優勝を飾った。

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 試合は序盤から戸上隼輔が優位に立った。第1セットを11-8で制すると、第2セットは張本の粘りに10-12で落とすものの、第3、第4セットは張本のロングサーブに対し、チキータ、ストレート攻撃で流れを呼び込み連取。セットカウント3-1とリードする。

 しかし、第5セットは張本が反撃。戸上のミドルを突く攻めで優位に立ち、11-9で1セット取り返し2-3に。そして第6セット以降、死闘が繰り広げられる。激戦のラリーが展開され10-10となると、次の一本を戸上が取り、チャンピオンシップポイント。だが、崖っぷちの張本が思い切りのいい攻めで悉く跳ね返し、戸上の3度の同ポイントを凌いで、このセットを奪い返した。

 3-3で迎えた最終セットも一進一退の攻防となるが、終盤張本にミスが続き、戸上が10-8として、この試合4度目のチャンピオンシップポイントを迎える。しかし、ここから再び張本が驚異的な粘りを見せていく。2本を返し、10-10に追いつくと、さらにそこから三たび先行されて追い込まれるが、そのたびに粘り強く食い下がる。解説の東京五輪金メダリスト、水谷隼氏も「張本は完全に何かに取り憑かれたようなゾーンに入っていますね」とその粘りに脱帽。最後は15-14とした張本が強烈なフォアを打ち込み試合を決めた。

 8回のマッチポイントを握られながらいずれも凌ぎ切り、激闘にピリオドを打った瞬間、勝った張本も「信じられない」といった茫然とした表情に。少しの時間を置いて、チームスタッフと満面の笑みで喜びを分かち合った。試合後のインタビューでは、「今日は言葉が出ない。誰に感謝したらいいのか…。会場にいるすべての人に、相手含めて全員に感謝したいです」との言葉に、会場からは大きな拍手が送られた。

 試合を解説した水谷氏は試合後、「いやー、だめだ。興奮しすぎて。今日ねられないかもしれない。僕が生きている限り、今日の試合をずっと語り継ぎます」と大興奮。「それくらいずっと全日本見た中で最高の試合でしたね」と感想を漏らした。また、女子の試合を担当した平野早矢香氏も「こんなにマッチポイントを凌いで勝った試合を私は見たことないですね。本当に震えましたね~」と驚きに実感がこもっていた。

構成●THE DIGEST編集部

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