F1新シーズンでは、マクラーレンが下馬評通りの強さをみせている。開幕のオーストラリアGPでは天候が変化する難しいレースをランド・ノリスが制した。そして第２戦の中国GPはオスカー・ピアストリが通算３勝目を飾り、ノリスが２位と、今季初のワンツーフィニッシュを達成している。

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　昨季、チームを26年振りにコンストラクターズ王座に導いた両ドライバーが今季もグランプリをリードする様相となっており、ともにドライバーズタイトルの有力候補でもある。ノリス、ピアストリのパフォーマンスはまさに、1980～2000年代にかけ幾度となく訪れたマクラーレンの黄金期再来を予感させるほどだ。

　両者の走りを見る限り、今後もチームメイト同士によるトップ争いが繰り広げられるのは明らか。２人の関係性も注目されるだろう。だが、過去の歴史に刻まれているチーム内に分断をも引き起こす程の争いは、現代のトップドライバーには起こりえないようだ。

　英メディア『Mirror』が中国GP終了後でのノリスのコメントを掲載。激しく争うピアストリとの関係が当事者間やチーム内においても、ポジティブな影響を及ぼしていると明かしている。
  　昨季から現在まで、トップの座をめぐりしのぎを削ってきているチームメイトに対し、ノリスは以下のような言葉を発している。

「僕らは一緒に働いて楽しい時間を過ごしているけど、同時にお互いを打ち負かしたいし、自分が一番だと証明したいと思っている。それは当然のことだ。だから、その事実から目を背けたり、隠したりするつもりはないよ。僕たちは勝ちたいという強い気持ちを持つライバル同士なんだ」

　また、チームとして快心の結果となった２レースを終えた現在、次戦以降についても自信を覗かせており、「今後さらに接戦になることは間違いない。僕たち２人はエキサイトしているし、同時に少しナーバスにもなっている。でも、それはチームも同じだろう。準備はできている」と語る。

　さらに同メディアは、「マクラーレンは２人のドライバーがタイトル争いを繰り広げた際に起こり得る事態を、過去の経験からよく理解している」と指摘した上で、アンドレア・ステラ代表による「チーム内での競争については、かなり前から対応できるよう準備をしてきた」とのコメントも紹介している。

　間違いなく、タイトル争いの中心となるであろうノリスとピアストリ。次戦、日本GPでの走りも要注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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