専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
フィギュア

鍵山優真は銅メダル、佐藤駿が6位で日本は26年ミラノ五輪出場「3枠」獲得。マリニンが4回転6種類着氷する超異次元構成で2連覇【フィギュア世界選手権】

THE DIGEST編集部

2025.03.30

鍵山は銅メダルを獲得した。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

鍵山は銅メダルを獲得した。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 現地3月29日(日本時間30日)、フィギュアスケートの世界選手権(米国・ボストン)は男子フリーが行なわれ、ショート2位発進の鍵山優真がフリー171.10点、合計278.18点で銅メダルを獲得した。佐藤駿が6位、壷井達也は21位に入り、この結果により日本は上位2人の順位合計が「13」以内となり、2026年ミラノ・コルティナ五輪の出場枠は最大3枠を獲得した。
【動画】「言葉が出ない…」マリニンが大技4回転アクセルを着氷した実際の映像

 前半にコンビネーションを含む4つの4回転ジャンプを組み込む高難度構成で挑んだ佐藤は冒頭のルッツを着氷するとフリップ、4回転+3回転のトウループと次々と降りる。4つ目の単独トウループだけは着地で手をついてしまったが、それ以外のジャンプはすべてノーミスで滑り切った。

 演技直後は力強いガッツポーズが飛び出して喜びを爆発させた佐藤。昨年12月に行なわれた全日本選手権のフリーでは極度のプレッシャーで力を発揮できず、呼吸困難で倒れる苦汁を味わった21歳が血気迫る表情で堂々とした演技をみせた。

 日本男子のエースとして期待された鍵山は冒頭に予定していた4回転フリップがまさかの2回転に。続く4回転サルコウも着地が乱れる波乱のスタートだった。3つ目以降は立て直したものの、得点源となる4回転トウループで転倒。ジャンプに精彩を欠き、ミスが目立った演技に直後は頭を抱えていた鍵山だったが、ショートでの貯金が生きて表彰台をなんとか確定すると安堵したような表情を見せた。

 優勝したのは世界王者のイリア・マリニン。冒頭の4回転フリップがGOE(出来栄え点)速報値4.40点をマークするほど大きな加点を得ると、2つ目に唯一無二の大技である4回転アクセルを着氷。地元のファンから大きな歓声が上がった。

 なおも王者の異次元構成は続く。ルッツ、ループ、トウループと4回転ジャンプを次々と着氷していき会場のボルテージをさらに上げる。最後の4回転サルコウ+トリプルアクセルは回転不足をとられたが、それでも他を圧倒するパフォーマンスを披露すると氷上に倒れて勝利を確信。マリニンが9年ぶりの母国開催で世界王者のタイトルを防衛した。
 
◇フィギュア世界選手権2025 男子シングル結果(カッコ内はフリー得点)
優勝 イリア・マリニン(アメリカ) 318.56点(208.15点)
2位 ミハイル・シャイドロフ(カザフスタン) 287.47点(192.70点)
3位 鍵山優真 278.19点(171.10点)
4位 アダム・シャオ・イム・ファ(フランス) 275.48点(188.26点)
5位 ケビン・エイモズ(フランス) 272.52点(178.89点)
6位 佐藤駿 270.56点(179.30点)
―――――――――――――――――
21位 壷井達也 216.26点(143.26点)

構成●THE DIGEST編集部

【記事】「正直に言って無理だと思った」坂本花織のV4を阻止した米国の“元天才少女”が本音「マジで意味わかんない」【フィギュア世界選手権】

【記事】「素晴らしいカムバックだ!」北京五輪後に現役引退→2年後に競技復帰した“元天才少女”の初戴冠に海外賛辞「夢じゃないよ、君は世界女王だ」【フィギュア世界選手権】

【記事】4連覇逃すも…坂本花織の振る舞いに海外記者から称賛の声「素晴らしいスポーツマンシップ」「これがスポーツの美しさだ」【フィギュア世界選手権】
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号