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「“低めの基準”さえ満たしていない」 レッドブルで4戦を終えた角田裕毅に対して専門メディアや有識者が厳しい査定…チーム史上最悪の結果に終わる懸念も

THE DIGEST編集部

2025.05.16

各所からさらなる奮起を期待されている角田。(C)Getty Images

各所からさらなる奮起を期待されている角田。(C)Getty Images

 F1は今週末から欧州でのトリプルヘッダーに突入するが、その最初のレースとなるのが第8戦のエミリア・ロマーニャGPである。

 レーシングブルズからレッドブルに昇格した後も、イタリアに居を構えているという角田裕毅にとっては「ホームレース」となるが、この自宅から通えるGPは彼にとって非常に重要なものとなりそうだ。

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 ここまでレッドブルで4レースを戦い、バーレーンGP(8位)とマイアミGP(10位/スプリントで6位)で入賞して計6ポイントを獲得した角田は、フリー走行や予選Q1ではしばしばチームメイトのマックス・フェルスタッペンに肉迫するタイムを計測するなど好パフォーマンスを発揮するものの、それ以降のセッションやラウンドでは絶対王者に大きく引き離されてしまい、「RB21」への適応も完全には果たせていない。

 シーズン途中の電撃的な昇格だったため、まだ「猶予期間」という見方も強いものの、コンストラクターズチャンピオンシップで上位を狙うトップチームという事情もあり、そろそろセカンドドライバーにもより良い結果が求められるようになってきそうだ。

 英国のF1専門メディア『F1 OVERSTEER』は、「角田のレッドブル・ドライバーとしてのF1キャリアのスタートは、決して順調とは言えない。4戦を終えてトップ8フィニッシュが一度もないのだ。現状では到底、不十分である。現在の成績のままでは、ドライバーズランキング11位で終わる可能性が高く、これは2008年シーズン以来の同チームのドライバーとして最悪の結果となる」と厳しく警告し、以下のように続けた。

「角田は、レッドブルが設定する“低めの基準”さえ満たしていない。これは将来にとって非常に不安な兆候だ。彼の契約は2025年末で切れる予定だが、その後の進路にも多くの選択肢があるわけではない。とはいえ、前向きな材料もある。彼はそのエネルギッシュな姿勢によって、厳しい時期にありながらも、チームを鼓舞しようとする姿勢を見せ、クリスチャン・ホーナー代表を驚かせたのだ」

 そして同メディアは、イモラでの週末に向けて「レッドブルは長年にわたって『理想のセカンドドライバー』を見つけられずにいる。もし、角田がその座に定着したいなら、昨季のエミリア・ロマーニャGPでホーナーがセルジオ・ペレスに向けた予選に関する注意を、しっかりと受け止めるべきだ」と、日本人ドライバーに訴える。

 当時、メキシコ人ドライバーは予選11番手に終わり、決勝は8位フィニッシュとなったが、チーム代表は「レース前のシミュレーションでは7位がベストという結果が出ていた。実際、セーフティーカー出動などもなかったため、あのポジション(11番グリッド)から得られる最大の結果はそれだった」とコメント。ホーナー氏が言わんとしていたのは、「予選の結果が全て」ということだ。

 同メディアはまた、ペレスとの比較でも角田の現状に厳しい見解を示しており、「レッドブルは、角田がここまでの4戦でフェルスタッペンのポイント(63点)のわずか9.5%しか獲得できていない状況を『差が大きすぎる』と感じている」と記述。そして、以下のようにペレスの残した記録と比較した。

・フェルスタッペンとの平均予選タイム差:ペレス0.770秒、角田0.756秒
・フェルスタッペンとの平均予選順位差:ペレス6.3、角田8.25
・フェルスタッペンとの平均決勝タイム差:ペレス43.3秒、角田47.833秒
・フェルスタッペンとの平均決勝順位差:ペレス4.8、角田9.25
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