6月1日、3歳最強馬を決める“競馬の祭典”こと日本ダービー(GⅠ、東京・芝2400m)が行なわれる。
週末になると天気が崩れるという憂鬱なサイクルを繰り返している今春のGⅠシリーズ。気象庁の予報によると、5月31日までに相当な量の雨が降るのはほぼ確実なようだ。ゆえに問題は馬場がどこまで悪化し、レース当日にどこまで馬場状態が回復するかという「読み」である。前3週の流れからすると、いったん回復し始めると馬場状態の良化は早く、31日に『重』まで悪化し、6月1日は『稍重』から『良』まで回復するが、やや時計がかるコンディションというのが妥当な予想となるだろうか。
【動画】一生に一度の大舞台。ダービーに駒を進めた精鋭18頭を一気見せ!
周知されたことではあるが、日本ダービーは皐月賞出走組の成績がひときわ優れているデータがある。過去10年の成績を見ると〔7・9・7・74〕と、7頭の勝ち馬を輩出しており勝率は7.2%。連対率が16.5%、複勝率が23.7%と、やはり安定して優秀な数値を示している。
さらに、過去10年の皐月賞1~3着馬の成績をみてみると〔5・8・3・13〕で、勝率が17.2%、連対率が44.8%、複勝率が55.1%と、数字は一気に跳ね上がる。やはり皐月賞上位組を主軸に据えるのが得策だろう。
皐月賞の上位5頭は、ミュージアムマイル(牡3歳/栗東・高柳大輔厩舎)、クロワデュノール(牡3歳/栗東・斉藤崇史厩舎)、マスカレードボール(牡3歳/美浦・手塚貴久厩舎)、ジョバンニ(牡3歳/栗東・杉山晴紀厩舎)、サトノシャイニング(牡3歳/栗東・杉山晴紀厩舎)。この中から本稿では同2着だったクロワデュノールを主軸として評価する。
皐月賞は単勝オッズ1.5倍の圧倒的1番人気で迎えた。クロワデュノールは道中で他馬と接触するなど不利を受けたほか、人気馬の宿命として前目の位置をキープしたことによって終盤の激流に巻き込まれ、終いが甘くなって2着に敗れた。
しかし、内容的には一番強い競馬をしたと思っている。見方によれば、一番厳しい競馬を経験したともいえるのが、この馬である。本馬は東京コースを2歳時に2度経験しており、新馬戦(芝1800m)は2着に2馬身半差を付けて勝利し、東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅡ、芝1800m)ではサトノシャイニングを3/4馬身差で降して重賞初制覇。コース相性は抜群だ。
血統面も後押し材料だ。父はキタサンブラックで多少馬場が渋ってもこなせるであろうし、脚質の自在性も彼のストロングポイント。展開の緩急に動じることなく北村友一騎手が落ち着いた騎乗をすれば、勝利を手繰り寄せる可能性が最も高いと考える。
週末になると天気が崩れるという憂鬱なサイクルを繰り返している今春のGⅠシリーズ。気象庁の予報によると、5月31日までに相当な量の雨が降るのはほぼ確実なようだ。ゆえに問題は馬場がどこまで悪化し、レース当日にどこまで馬場状態が回復するかという「読み」である。前3週の流れからすると、いったん回復し始めると馬場状態の良化は早く、31日に『重』まで悪化し、6月1日は『稍重』から『良』まで回復するが、やや時計がかるコンディションというのが妥当な予想となるだろうか。
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周知されたことではあるが、日本ダービーは皐月賞出走組の成績がひときわ優れているデータがある。過去10年の成績を見ると〔7・9・7・74〕と、7頭の勝ち馬を輩出しており勝率は7.2%。連対率が16.5%、複勝率が23.7%と、やはり安定して優秀な数値を示している。
さらに、過去10年の皐月賞1~3着馬の成績をみてみると〔5・8・3・13〕で、勝率が17.2%、連対率が44.8%、複勝率が55.1%と、数字は一気に跳ね上がる。やはり皐月賞上位組を主軸に据えるのが得策だろう。
皐月賞の上位5頭は、ミュージアムマイル(牡3歳/栗東・高柳大輔厩舎)、クロワデュノール(牡3歳/栗東・斉藤崇史厩舎)、マスカレードボール(牡3歳/美浦・手塚貴久厩舎)、ジョバンニ(牡3歳/栗東・杉山晴紀厩舎)、サトノシャイニング(牡3歳/栗東・杉山晴紀厩舎)。この中から本稿では同2着だったクロワデュノールを主軸として評価する。
皐月賞は単勝オッズ1.5倍の圧倒的1番人気で迎えた。クロワデュノールは道中で他馬と接触するなど不利を受けたほか、人気馬の宿命として前目の位置をキープしたことによって終盤の激流に巻き込まれ、終いが甘くなって2着に敗れた。
しかし、内容的には一番強い競馬をしたと思っている。見方によれば、一番厳しい競馬を経験したともいえるのが、この馬である。本馬は東京コースを2歳時に2度経験しており、新馬戦(芝1800m)は2着に2馬身半差を付けて勝利し、東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅡ、芝1800m)ではサトノシャイニングを3/4馬身差で降して重賞初制覇。コース相性は抜群だ。
血統面も後押し材料だ。父はキタサンブラックで多少馬場が渋ってもこなせるであろうし、脚質の自在性も彼のストロングポイント。展開の緩急に動じることなく北村友一騎手が落ち着いた騎乗をすれば、勝利を手繰り寄せる可能性が最も高いと考える。
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