バレーボール

「アジア勢の中で完璧!」圧巻の4連続ストレート勝ち“新生”ニッポン女子バレー。海外が注目した殊勲のヒロイン【ネーションズリーグ】

THE DIGEST編集部

2025.06.09

日本はカナダRをオールストレートで全勝。主将の石川(右)と中川(左)はカメラ目線でピースサインした。(C)Volleyball World

 現地6月8日(日本時間9日)、バレーボールの「ネーションズリーグ(VNL)」は予選ラウンド第4戦(カナダ・オタワ)が行なわれ、世界ランク5位の日本が同10位のドミニカ共和国を3-0(25-19、25-21、25-9)で下し、開幕から4戦連続ストレート勝利を飾った。

 初の外国人指揮官であるフェルハト・アクバシュ監督のもと、"新生ニッポン"が絶好調だ。第1セットは中盤まで互角の展開が続いたが、佐藤淑乃のサービスエース、島村春世のブロード攻撃で一歩リード。終盤は石川を中心に5連続得点で押し切った。

 第2セットは拮抗した場面からドミニカ共和国のエースが連続得点。日本は追いかける展開となる。リズムが悪く流れを変えようと、アクバシュ監督はセッターの関菜々巳と和田由紀子に代えて中川つかさ、秋本美空を途中投入する。

 すると、この采配がピタリと的中する。代表最年少の秋本が交代直後にスパイクを決め勢いに乗ると、ブロックポイントを奪い点差を縮める。さらに今大会初スタメンのリベロ岩澤実育が神がかった3連続レシーブでボールをつなぐと、佐藤が打点の高いスパイクを打ち抜き、ついに同点。佐藤は立て続けに強打を決めて、日本が逆転に成功。そのまま押し切って連取した。

 第3セットは立ち上がりから宮部藍梨がサービスエースを、さらに島村のブロックポイントなどで連続得点。主導権を握った日本が10点差をつけ、大きくリードする。この勢いを保ったまま最後まで突っ走った日本が完勝。カナダ・ラウンドを無傷の全勝で締めくくった。
 
 日本の快進撃は海外からも注目の的になっている。大会オフィシャルのレビュー記事では「VNL第1週を終えて、完璧な日本がランキングトップに立つ」という見出しを打ち、圧巻のオ―ルストレートを絶賛。次のように日本チームを称えた。

「前回大会の銀メダリストである日本は、18か国の代表チームの中で最高の成績を収め、今大会でも再び優勝を争う態勢が整ったようだ。アジア勢の中では4試合で完璧なパフォーマンスを見せ、予選第1ラウンドを4連勝で締めくくった」

 記事の寸評では、両チーム最多20得点を挙げた石川と、キャプテンに次ぐ19得点をマークした佐藤をマン・オブ・ザ・マッチに挙げており、「ボックススコアでも彼女らはチームをリードした。カリブ海の女王を相手に圧倒的な存在感を放った」と高評価した。

 VNL初週を12ポイントで終えた日本は、前回女王のイタリアに1ポイント差をつけて首位に立った。予選ラウンド第2週となる次戦は舞台を香港に変え、現地18日よりタイ(世界ランク14位)と対戦する。

<バレー日本女子のVNL予選ラウンド>
■第1週 カナダ・オタワ(25年6月4日~8日)
第1戦 ○3-0オランダ 
第2戦 ○3-0セルビア
第3戦 ○3-0カナダ
第4戦 ○3-0ドミニカ共和国

■第2週 香港(25年6月18日~22日)
第5戦 タイ
第6戦 イタリア
第7戦 中国
第8戦 チェコ

■第3週 日本・千葉(25年7月9日~13日)
第9戦 フランス
第10戦 韓国
第11戦 ポーランド
第12戦 ブラジル

構成●THE DIGEST編集部

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