対抗は3歳馬からで、5枠7番に入ったマスカレードボール(牡3歳/美浦・手塚貴久厩舎)。GⅠは未勝利ながら、皐月賞が3着、日本ダービーが2着とハイレベルな戦いを披露した。なかでも日本ダービーは、前残りの競馬となったなか、唯一中団から差し脚を伸ばして勝ったクロワデュノールに3/4馬身差まで迫ったのは能力の高さの証。ここまでの東京コースの実績は〔2・1・0・0〕と得意にしている。前走で手綱をとった坂井瑠星騎手は米国のブリーダーズカップ参戦のため今回は乗れないが、替わりに鞍上へ迎えるのが2週連続でGⅠ勝利を収めているクリストフ・ルメール騎手なのだから心強い。本命を逆転する可能性を秘めた対抗馬として推したい。
3番手も3歳馬から、6枠9番に入った皐月賞馬ミュージアムマイル(牡3歳/栗東・高柳大輔厩舎)をピックアップする。皐月賞は先に抜け出したクロワデュノールを差し切って1馬身半差を付ける強い競馬。距離延長への不安が囁かれて迎えた日本ダービーでは、その不安が的中するような形で末脚の鋭さを失って伸びきれず、6着に敗退した。しかし約3か月の休養を挟んで臨んだセントライト記念(GⅡ)では、再び末の切れ味を取り戻し、ヤマニンブークリエを下して優勝を果たした。それでも菊花賞(GⅠ)の3000mは長いと判断しての天皇賞(秋)参戦。今回は鞍上に名手クリスチャン・デムーロを迎えるのも好材料で、まだ伸びしろのある3歳馬のポテンシャルをどこまで引き出してくれるかに注目だ。
さて、ファンの絶大な人気を誇る宝塚記念(GⅠ)優勝馬のメイショウタバル(牡4歳/栗東・石橋守厩舎)だが、調教後のインタビューで武豊騎手、石橋調教師がともにコメントしていたように、東京2000mの逃げ切りは彼にとって非常に高い壁となる。ちなみに天皇賞(秋)の逃げ切り勝ちは1987年のニッポーテイオーまで遡らねばならず、以後37年も勝ち馬が出ていない。それほどに逃げ切りの難易度が高いレースなのだ。そして全レースの成績が〔5・0・0・6〕と勝ち負けがはっきりしている馬がメイショウタバル。外から2番目の13番枠に入った不利も加味して、ここは逃げ切りが難しいと判断し、あえて無印とする。
以下の相手候補としては、昨年の本レースで3着したホウオウビスケッツ(牡5歳/美浦・奥村武厩舎)、前走の新潟記念(GⅢ)でのちの菊花賞馬エネルジコを破って優勝したシランケド(牝5歳/栗東・牧浦充徳厩舎)、一昨年のエリザベス女王杯(GⅠ)を制した能力を見限れないブレイディヴェーグ(牝5歳/美浦・宮田敬介厩舎)、昨春のクイーンカップ(GⅢ)を制しているように東京コースを得意とするクイーンズウォーク(牝4歳/栗東・中内田充正厩舎)までを挙げておく。
文●三好達彦
【動画】過去5年の天皇賞(秋)をプレイバック
【記事】圧倒的1番人気に推されたオークス馬の不可解な大敗 レース直前で起きた“異変“、波乱を招いた2つの要因【秋華賞】
3番手も3歳馬から、6枠9番に入った皐月賞馬ミュージアムマイル(牡3歳/栗東・高柳大輔厩舎)をピックアップする。皐月賞は先に抜け出したクロワデュノールを差し切って1馬身半差を付ける強い競馬。距離延長への不安が囁かれて迎えた日本ダービーでは、その不安が的中するような形で末脚の鋭さを失って伸びきれず、6着に敗退した。しかし約3か月の休養を挟んで臨んだセントライト記念(GⅡ)では、再び末の切れ味を取り戻し、ヤマニンブークリエを下して優勝を果たした。それでも菊花賞(GⅠ)の3000mは長いと判断しての天皇賞(秋)参戦。今回は鞍上に名手クリスチャン・デムーロを迎えるのも好材料で、まだ伸びしろのある3歳馬のポテンシャルをどこまで引き出してくれるかに注目だ。
さて、ファンの絶大な人気を誇る宝塚記念(GⅠ)優勝馬のメイショウタバル(牡4歳/栗東・石橋守厩舎)だが、調教後のインタビューで武豊騎手、石橋調教師がともにコメントしていたように、東京2000mの逃げ切りは彼にとって非常に高い壁となる。ちなみに天皇賞(秋)の逃げ切り勝ちは1987年のニッポーテイオーまで遡らねばならず、以後37年も勝ち馬が出ていない。それほどに逃げ切りの難易度が高いレースなのだ。そして全レースの成績が〔5・0・0・6〕と勝ち負けがはっきりしている馬がメイショウタバル。外から2番目の13番枠に入った不利も加味して、ここは逃げ切りが難しいと判断し、あえて無印とする。
以下の相手候補としては、昨年の本レースで3着したホウオウビスケッツ(牡5歳/美浦・奥村武厩舎)、前走の新潟記念(GⅢ)でのちの菊花賞馬エネルジコを破って優勝したシランケド(牝5歳/栗東・牧浦充徳厩舎)、一昨年のエリザベス女王杯(GⅠ)を制した能力を見限れないブレイディヴェーグ(牝5歳/美浦・宮田敬介厩舎)、昨春のクイーンカップ(GⅢ)を制しているように東京コースを得意とするクイーンズウォーク(牝4歳/栗東・中内田充正厩舎)までを挙げておく。
文●三好達彦
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