12月10日に行われたオンラインでの参加校の記者会見では、上位10名の10000mの平均タイムが発表されます。
今回は明治大学が28分41秒90でトップ、創価大学は29分25秒23で16位にしか過ぎませんでした。
ところが箱根駅伝本戦では、平均タイムトップの明大が総合11位、4位の中大が総合12位。この結果を見ると、トラックのタイムの足し上げではなく、箱根駅伝では「人」にフォーカスした創価大の方に分があったことになります。
一方、またもシード権を逃した中大の藤原監督は、硬い表情でレースをこう振り返っていました。
「スピードの強化には成功したと思いますが、箱根駅伝は速さだけではなく、強さが必要だと改めて実感しました」
特に、今回のレースは往路、復路ともに風が強く、気温も低い中で、スピードランナーには不利な条件がそろっていました。
「ここ数回、条件が良すぎたんです。それが強化体制における高速化を促進させていて」と東洋大の酒井俊幸監督が話すように、高速化が支配的になるなかで、ハーフマラソンの距離をしっかり走ることに特化した創価大にとって有利な条件がそろっていた、という見方もできます。
もうひとつ、今回の要素として見逃せないのは、エースの不発です。
特に12月4日に行われた日本選手権に出場した選手ほど、苦戦を強いられました。中大の藤原監督は、5000mで3位に入り、今回は3区で起用した吉居大和についてこう話してくれました。
「吉居は日本選手権のあと、やはり疲労が残っていました。疲労を抜きながら練習を重ねるシミュレーションはしていたんですが、状態が上がってきたとは言い難かったです。レース当日も、朝食は食べられるんだけど、吸収している感じがしないと本人が話していたので、内臓にも疲労が残っていたのかなと思います」
一度、大きく出力してしまうと、どうしても反動が来てしまうのです。それがトラックでのタイム上位校の苦戦の要因につながったと見る向きもあります。
今回、往路8位と大健闘を見せた神奈川大学の大後栄治監督は、こう分析してくれました。
「今回はオリンピックの代表選考がかかった日本選手権が12月になり、上位校でオリンピックを狙っている選手たちは、箱根のひと月前までスピード強化に傾いていたんです。そこからの調整がうまくいかない学校が複数出てきて、そこにハーフマラソンに特化して強化を進めてきた創価大にチャンスが出てきたということじゃないでしょうか。構図としては、2006年に亜細亜大学が勝ったときと似てるんです。スピード重視の雰囲気のなか、じっくり距離を踏んできた亜細亜にチャンスがめぐってきて、それをつかんだんです」
今回は明治大学が28分41秒90でトップ、創価大学は29分25秒23で16位にしか過ぎませんでした。
ところが箱根駅伝本戦では、平均タイムトップの明大が総合11位、4位の中大が総合12位。この結果を見ると、トラックのタイムの足し上げではなく、箱根駅伝では「人」にフォーカスした創価大の方に分があったことになります。
一方、またもシード権を逃した中大の藤原監督は、硬い表情でレースをこう振り返っていました。
「スピードの強化には成功したと思いますが、箱根駅伝は速さだけではなく、強さが必要だと改めて実感しました」
特に、今回のレースは往路、復路ともに風が強く、気温も低い中で、スピードランナーには不利な条件がそろっていました。
「ここ数回、条件が良すぎたんです。それが強化体制における高速化を促進させていて」と東洋大の酒井俊幸監督が話すように、高速化が支配的になるなかで、ハーフマラソンの距離をしっかり走ることに特化した創価大にとって有利な条件がそろっていた、という見方もできます。
もうひとつ、今回の要素として見逃せないのは、エースの不発です。
特に12月4日に行われた日本選手権に出場した選手ほど、苦戦を強いられました。中大の藤原監督は、5000mで3位に入り、今回は3区で起用した吉居大和についてこう話してくれました。
「吉居は日本選手権のあと、やはり疲労が残っていました。疲労を抜きながら練習を重ねるシミュレーションはしていたんですが、状態が上がってきたとは言い難かったです。レース当日も、朝食は食べられるんだけど、吸収している感じがしないと本人が話していたので、内臓にも疲労が残っていたのかなと思います」
一度、大きく出力してしまうと、どうしても反動が来てしまうのです。それがトラックでのタイム上位校の苦戦の要因につながったと見る向きもあります。
今回、往路8位と大健闘を見せた神奈川大学の大後栄治監督は、こう分析してくれました。
「今回はオリンピックの代表選考がかかった日本選手権が12月になり、上位校でオリンピックを狙っている選手たちは、箱根のひと月前までスピード強化に傾いていたんです。そこからの調整がうまくいかない学校が複数出てきて、そこにハーフマラソンに特化して強化を進めてきた創価大にチャンスが出てきたということじゃないでしょうか。構図としては、2006年に亜細亜大学が勝ったときと似てるんです。スピード重視の雰囲気のなか、じっくり距離を踏んできた亜細亜にチャンスがめぐってきて、それをつかんだんです」