専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
食と体調管理

『僕はおそらく他の人より練習量が少ない』と自分のペースを貫く理由。パルクールアスリート朝倉聖のトレーニング法とコンディショニング

THE DIGEST編集部

2021.07.01

2019年、ドイツで行なわれたパルクール世界大会で優勝した時の朝倉️選手(中央)。(C)PKM

2019年、ドイツで行なわれたパルクール世界大会で優勝した時の朝倉️選手(中央)。(C)PKM

――パルクールをやりたくても環境が整っていなかったかと思いますが、どのように練習したのですか?

「当時は練習できる施設もなかったので、家の近くの公園、芝生や砂場、ときどきマットが引き出せる武道場などで練習していました。もちろん、アクロバティックな技はできないので、最初はものを飛び越えたり、棒の上でバランスを取ったり、ちょっと段差から段差を飛んだり、YOUTUBEなどの動画を見て、見よう見まねでやってみるしかなかったです」

――そこから海外の大会に出場するまでの経緯は?

「パルクールをやり始めてから、いつか海外の大会は出てみたい、という思いはずっとありました。19歳の時、アジア大会(※『LCG IV ASIAN PARKOUR CHAMPIONSHIPS』)がシンガポールで行なわれるのを知って、自分のレベルを知る意味でもよい機会だと思って、チャレンジしたんです。その時は運にも恵まれて、初めての海外大会で3位に入賞し、ベストトリック賞もいただきました。アスリート活動が始まるきっかけになった大会ですね」

――渡航の手続きやエントリーなども自分で?

「はい。ひとりでやりました。ただ、現地に行ったら日本人の方がいらっしゃって、僕は英語もできなかったので、その方にサポートしていただきました」

――かなりのチャレンジだったかと思うのですが、ご自身の中で自信みたいなものはあったのでしょうか?

「明確な自信というのはなかったです。自分の現在地を知りたかったのと、過去の公式大会でまだ一人しか成功させていなかった“トリプルコーク”という技の精度が高まっていたので、大きな大会で成功させたい! という思いが強かったです」

――そして見事に成功させたと。動画も見ましたが、高さのある障害物から行なう大技ですよね、これまでにケガの経験は? 恐怖心はどう克服したのですか?

「ケガの経験でいうと軽い打撲、捻挫くらいですね。骨折とかはないです。もともと僕は臆病で、勢いでいくタイプではありませんでした。トレーニングをしていく中で、徐々にコツがつかめたり、筋力がついてきたり、自分の動きを把握した上で、飛ぶ距離を延ばしたり、技のレベルを高めていったという感じですね。本当にちょっとずつです。無理してケガするというのが一番もったいないと思っています」
 

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号