すると、彩羽匠がリングに上がり、「優勝することは出来なかったです。でも朱里さん12月って言いましたよね？10月９日！優勝してないので、自分は何も言えないです」と言いながら、近くにいた林下詩美に訴える。

　林下は「私も優勝出来なかったし、最終戦だって負けてますんで、何も言えないです。ひとつだけ言えること。彩羽匠とはもう一度試合がしたい。赤い女王の林下詩美はマーベラスの彩羽匠と最高峰のベルトを懸けて試合がしたい」と詩美も公式戦で引き分けた彩羽と、赤いベルトを懸けて再戦したい様子。これを受けた彩羽は「自分たちは優勝してないので何も言えないです。小川さんよろしくお願いします」とロッシー小川エグゼクティブプロデューサーに丸投げして、リングを降りた。

　朱里は優勝の余韻を消されたことに腹を立てつつも「私は林下詩美、彩羽匠、どっちがチャンピオンになっても両国で待ちたいと思います」と、朱里も林下と彩羽の２人と引き分けているだけに、勝った方と試合をすることで決着をつけたいようだ。
  　最後に赤いマントと王冠、優勝カップを渡された朱里は、スターダムのさらなる躍進をファンに約束した上で、「この優勝は１年前に天国へ旅立った母に捧げます！」と叫び大会を締めている。

　流れ的に10.9大阪城で詩美と彩羽、12.29両国でその勝者に朱里が赤いベルトに挑戦するのは間違いない。彩羽は師匠である長与千種の縁がある会場、大阪城ホールで赤いベルトを奪取したいところだろう。年末に向かってスターダムはまだまだ止まらない。

◆スターダム◆
『５★STAR GP 2021 優勝決定戦』
2021年９月25日
東京・大田区総合体育館
観衆　1539人（満員 / コロナ対策人数）
▼５★STAR GP 2021 優勝決定戦（時間無制限１本勝負）
●渡辺桃【レッド・スターズ１位】（18分36秒　片エビ固め）朱里【ブルー・スターズ１位】○
※流炎
※朱里が初優勝

文●どら増田