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食と体調管理

「身体が小さいから諦めて、やらないのが、一番もったいない」中村憲剛が子どもたちに伝えたいメッセージ

サッカーダイジェスト編集部

2021.11.01

引退後は指導現場で自らの経験を伝えるとともに、解説者としても活躍。現役時代も光った“言語化能力”を生かす。(C)SOCCER DIGEST

引退後は指導現場で自らの経験を伝えるとともに、解説者としても活躍。現役時代も光った“言語化能力”を生かす。(C)SOCCER DIGEST

――その指導現場では子どもたちと触れ合う機会も増えていると思います。自身の幼少期と比べ、印象は異なりますか?
 
「うーん、どうなのでしょうか。まだ掴み切れていない部分もあります。僕のことを知らない小さい子どもたちはキャッキャッと、接してくれますが、中高生は僕の現役時代を知っている分、身構えるというか、緊張する部分もあるのだと思います。僕としてはどんどん話しかけてもらいたいですが、恥ずかしい面もあるんでしょうね。だから僕から積極的にコミュニケーションするようにもしています。
 
 僕は聞きたいことがあれば、どんどん訊きにいく子どもでしたが、自分で解決策を考えることも多かったです。そう指導していただいた影響もあったんだと思います。僕の幼少期と比較して違いはそこまでないとは感じています。でも今はスマホやタブレットがあり、情報過多の時代でもあります。情報が溢れているだけに、“受け慣れている”というか、自分の意思を発信する、意見を伝える機会は限られているのかもしれません。
 
 それは指導者側も同様で、多くの情報を抱えるからこそ、子どもたちに“与えすぎる”側面もあります。そこの関係性は変化してきているのかなとは感じますね。昔は限られた情報のなかでやるしかないので、自ら考える機会が多かったですし、“余白”がかなりありましたよね。今は良いのか悪いのか、その“余白”が情報で埋められている印象で、指導者が得た情報を子どもたちに還元する量は5倍くらいになっているのではないでしょうか。“自ら教わる”というよりは、“習いにきている”側面が強くなっているのかもしれないです。それは日本だけではないとも思います」
 
――では身体的な違いは感じますか?
 
「サッカー界を見ても、マニュアルが発達した分、アベレージは相当に上がっていると思います。ただ、すごく足が速いだとか、一芸に秀でたタレントは減っていますよね。能力チャートなどで五角形は大きくなっていますが、個性は少し失われているのかもしれません」

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