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食と体調管理

「身体が小さいから諦めて、やらないのが、一番もったいない」中村憲剛が子どもたちに伝えたいメッセージ

サッカーダイジェスト編集部

2021.11.01

ストレッチも大切にしていた現役時代。2019年に一度、膝を痛め長期欠場したが、大きな怪我は少ない選手だった。(C)SOCCER DIGEST

ストレッチも大切にしていた現役時代。2019年に一度、膝を痛め長期欠場したが、大きな怪我は少ない選手だった。(C)SOCCER DIGEST

――憲剛さんは現役時代、怪我が少なかった印象です。ストレッチが怪我予防につながっていたわけですね。
 
「それは120パーセントつながっていたと、断言できます。プラス、ケアもしていました。そこのセンサーのようなものは、かなり高かったと自分でも思っています。子どもたちにも、とにかくストレッチをしっかりやって、怪我を防げるようにしようねと話しています。どちらかというと、世間では怪我をしてからストレッチをする割合のほうが多いと思うんです。でも、ストレッチは本来、怪我予防の意味合いが大きいです。勉強は予習するのに、サッカーになったらなぜ予習しないのか。そういう考え方ができると思います」

――憲剛さんは、ご両親からどんなサポートを受けてきましたか?
 
「命令や強制をされたことはなかったですね。基本的には自分の考えがあって、それをサポートしてもらえました。そういう両親で、本当にありがたかったです。僕は自分の生きたい道を進ませてもらえました。自分が親になって、子どもに『言いたい』という場面もあるんです。でも僕の両親はそういう時でも、口を挟まず、そっと後押ししてくれました。勉強も『やれ』と言われるのではなく、『やらないで困るのは自分だぞ』と諭されました。自分もその言葉を聞いて『やらなくちゃまずい』と考える子どもだったので、僕のそういう性格も理解してくれていたのだなと、振り返って感じますね。
 
 だから僕も子育てや指導で強制はしたくありません。僕の思ったようにプレーさせるのが、指導者の役割ではないですからね。選手たちのアイデアや発想を表現させてあげるために、彼らの選択肢を広げ、サポートするのが自分の仕事だと思っています。そこにはやはり両親の教えが関わっていますよね。あれやれ、これやれと言うのは簡単です。でも、それは子どもたちのためにはならないはずです」

【プロフィール】
中村 憲剛(なかむら けんご)
1980年10月31日生まれ、東京都出身
小学1年の時にサッカーを始め、東京都立久留米高校、中央大学を経て、2003年に川崎Fに加入。プロ1年目から試合出場を重ね、06年に日本代表に初選出される。07年のAFCアジアカップ、10年のFIFAワールドカップに出場した。クラブでは8度のJリーグベストイレブン、最優優秀選手(16年)に選出されるなど川崎Fを象徴する選手として活躍。2020シーズンをもって現役を引退。現在は、育成年代への指導や解説活動などを通じて、サッカー界の発展に精力を注いでいる。

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