その後は勝利を挙げられないまま、現役を引退。祖父(父の父)が大種牡馬エーピーインディ(A.P.Indy)という血統と、GⅠで大差勝ちした能力を評価した北海道の生産者グループが種牡馬として購買。輸入後はひだか町静内のアロースタッドで繋養されている。
種牡馬成績はダートにおいて優れたもので、初年度産駒の2インカーテーションが2013年のレパードステークス(GⅢ)に勝ったのを皮切りにして、毎年のように重賞勝ち馬を輩出。今回のテーオーケインズのチャンピオンズカップ優勝は、2019年のJBCレディスクラシックを制したヤマニンアンプリメ以来のGⅠ(JpnⅠ)勝ちとなった。
テーオーケインズの将来は、4歳という若さも含め、前途洋々。今後のダート戦線を引っ張るトップランナーの座を確たるものにしたと言っていいだろう。来春のサウジカップ、ドバイワールドカップ(ともにGⅠ)を含め、今後は当然、海外遠征も視野に入って来るはずだ。
さて、気になるのは大きな注目を集めながら大敗を喫したソダシの走りである。
父がクロフネ、母ブチコがダート4勝、近親にはダートグレード競走の勝ち馬もいるなど、ダート適性は十分と見られていただけに、この敗戦は意外だった。
しかし、須貝調教師がレース後、「ダートがどうこうと言うより、気持ちの問題だと思う」と語っているように、今後のキーポイントはメンタルの問題のようだ。
母ブチコは気性の難しさが引退の引き金になったことでも知られ、ソダシ自身も前走の秋華賞(GⅠ)でゲートへ向かうように促されても反抗するような態度をとるなど、そうした傾向が見え始めていた。
今回のレースでも、好調時に見せていた他馬に並ばれての頑張りや粘りが影を潜め、最後は走るのを止めてしまったようにも見えた。須貝調教師も「レースから帰ってきたら、すぐに息が戻っていた(呼吸が平常時に戻っていた)」と述懐していたという。これからも、ソダシが本気で走っていなかったのであろうことが推察される。
今後どのような進路を取るのかは分からないが、難しい課題にぶち当たったのは確か。類のない”白毛のアイドルホース”だけに、復活の日を願ってやまない。
文●三好達彦
【レース動画】テーオーケインズが貫録の戴冠!6馬身差の圧勝劇をチェック
種牡馬成績はダートにおいて優れたもので、初年度産駒の2インカーテーションが2013年のレパードステークス(GⅢ)に勝ったのを皮切りにして、毎年のように重賞勝ち馬を輩出。今回のテーオーケインズのチャンピオンズカップ優勝は、2019年のJBCレディスクラシックを制したヤマニンアンプリメ以来のGⅠ(JpnⅠ)勝ちとなった。
テーオーケインズの将来は、4歳という若さも含め、前途洋々。今後のダート戦線を引っ張るトップランナーの座を確たるものにしたと言っていいだろう。来春のサウジカップ、ドバイワールドカップ(ともにGⅠ)を含め、今後は当然、海外遠征も視野に入って来るはずだ。
さて、気になるのは大きな注目を集めながら大敗を喫したソダシの走りである。
父がクロフネ、母ブチコがダート4勝、近親にはダートグレード競走の勝ち馬もいるなど、ダート適性は十分と見られていただけに、この敗戦は意外だった。
しかし、須貝調教師がレース後、「ダートがどうこうと言うより、気持ちの問題だと思う」と語っているように、今後のキーポイントはメンタルの問題のようだ。
母ブチコは気性の難しさが引退の引き金になったことでも知られ、ソダシ自身も前走の秋華賞(GⅠ)でゲートへ向かうように促されても反抗するような態度をとるなど、そうした傾向が見え始めていた。
今回のレースでも、好調時に見せていた他馬に並ばれての頑張りや粘りが影を潜め、最後は走るのを止めてしまったようにも見えた。須貝調教師も「レースから帰ってきたら、すぐに息が戻っていた(呼吸が平常時に戻っていた)」と述懐していたという。これからも、ソダシが本気で走っていなかったのであろうことが推察される。
今後どのような進路を取るのかは分からないが、難しい課題にぶち当たったのは確か。類のない”白毛のアイドルホース”だけに、復活の日を願ってやまない。
文●三好達彦
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