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格闘技・プロレス

再起を懸けた沖縄で味わう“悔しき敗戦”。山本美憂が繰り広げた攻防戦に見る格闘技の難しさ「正直、勝ったと思った」

THE DIGEST編集部

2022.07.04

愛着のある沖縄で勝利を誓っていた美憂。実力はしっかりと示しただけに次戦が注目される。(C) RIZIN FF

愛着のある沖縄で勝利を誓っていた美憂。実力はしっかりと示しただけに次戦が注目される。(C) RIZIN FF

 それでも大島がRIZINに参戦するのは、自分が活躍することで下の階級を作ってほしいという思いがあるからだ。試合後のマイクでは、同じ東海大学柔道部出身で、MMAファイターとしてもAACCのチームメイトである本野美樹をRIZINに出してほしいとアピールした。今の目標は、2人揃ってRIZINに出ることだという。

 大島は、勝って今後につなげた。49kgでの女子トーナメントに参戦するのは体重的に難しいかもしれないが、浅倉と美憂に勝ったという結果は大きい。

 逆に美憂はまた出直しとなる。「勝ったと思った」ということは、自分の闘いに手応えがあった証拠。実際、大島もパウンドのダメージがかなりあると語っており、美憂の実力自体を疑うファンはいないだろう。
 
 タイプが異なり、実力が拮抗している選手同士が闘えば、こういう試合にもなり得る。勝者も敗者も、どちらも納得できないという試合だ。それを乗り越えてはっきり差をつける闘い、すなわちKOで勝つ闘いができれば理想なのだが、そう簡単にはいかないからこそ格闘技は難しい。

 ともあれ結果は出た。悔しい勝ちに、悔しい負け。この悔しさを両者がどう受け止め、次に活かすか。選手は1試合にすべてをかける。だが、1試合の勝ち負けがすべてではないのも格闘技だ。

構成●THE DIGEST編集部

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