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バレーボール

至高の舞台で輝く“日本の主砲”石川祐希を元伊代表の名手はどう見る?「まさに理想的でお手本となる選手」【独占】

佳子S.バディアーリ

2022.09.17

 そして、「今シーズンのセリエAで石川(パワーバレー・ミラノ)に何を期待するか?」と問いかけると、ソルジ氏はこう答えた。

「ミラノは良い補強をしたと思っている。イシカワの対角になるミラド エバディプール(イラン)は、パワーで押し切るタイプではないがハイレベルなテクニックの持ち主で、バレーボールをとても良く理解している。もう1人のアウトサイドヒッターはオスニエル・メルガレホ(キューバ)、ミドルにアグスティン・ロセル.(アルゼンチン)。そして、オポジットには主砲ジャン・パトリー(フランス)がいる。レベルアップを図った他チームの状況にもよるが、ミラノはプレーオフを戦い、トップ3もしくは4強入りを果たす見込みが十分あると思う」

 石川が先日の会見で明かした通り、リーグ全体のレベルアップを懸念材料としながらも、プレーオフ進出は想定内、準決勝進出も公算大とした。

 VNLで絶好調だった石川だが、決勝トーナメント直前の左足首負傷により準々決勝フランス戦を欠場。会場で当日、「イシカワがいないことが残念で仕方がない」と話していたゾルジ氏は、世界選手権で万全でないながらフランスを敗戦寸前へ追い込む会心のパフォーマンスを見せつけた番号14に大きな期待を寄せているという。

「イシカワはレセプションを始め守備が秀逸だ。さらに、日本人選手は守りと思われがちだが、決定力を備えたアタックが武器。まさに理想的でお手本となる選手だ」
 
「VNLと世界選手権で見せたあのクオリティーを維持すれば彼にとって素晴らしいシーズンになる。代表シーズンを通してあれだけハイレベルなパフォーマンスを出し続けることができたのだからとても期待している」

「どんな試合でも揺らぐことのない安定した守備、クオリティーの高いアタック、サーブとブロック。それを継続してやり遂げた時、ユウキは今よりもさらにエキサイティングな選手になると確信している」

 バレー大国イタリアの元代表からも一目置かれる背番号14。それは、目指す世界トップがすぐそこへ近づいていることを裏付けている。

 石川は主戦場であるイタリア・セリエのA2022-23シーズンへ向けて今週15日にリモート会見を行ない、その翌日に渡伊。2週間後の現地10月2日に開幕戦が控える。“キャリアの重要なカギ”と自らが位置づけたシーズン。期待を越える活躍を見せてくれるはずだ。

取材・文●佳子S.バディアーリ

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