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格闘技・プロレス

世界の猛者に揺るぎない実力で立ち向かった男、佐藤嘉洋。ブアカーオとの“衝撃的な再戦”から見えた濃密な全盛期【K-1名戦士列伝】

THE DIGEST編集部

2022.10.31

 旧K-1が活動を停止すると佐藤はKrushへ。かつて全日本キックでマッチメイカーを務めていた宮田充氏が作ったイベントだ。つまり再会であり和解だった。そしてKrushから発展してできた新生K-1にも出場した佐藤はKrushで現役生活を終えた。

 現在では、K-1の解説席に魔裟斗とともに座る姿も見せる佐藤。そんな41歳に“意外なオファー”があった。敵地タイでのエキシビションで、相手はK-1 MAXトップ選手でもあった「ムエタイの偉才」と称されたブアカーオだった。

 通算対戦でブアカーオに負け越している佐藤だが、2008年にあげた唯一の勝利はKO勝ち。彼は日本人で唯一ブアカーオをKOした男であり、ファンにたまらないマッチアップだった。
 
 10月28日、久しぶりにリングで対峙した両雄の試合は瞬時に決した。7年前に現役を退いていた佐藤に速攻を仕掛けたブアカーオの右のパンチをヒットし、1ラウンドでKO。公式記録には残らないエキシビションだが、衝撃的な結末だった。

 試合内容はおよそエキシビションとは言い難い完全な“ガチ”。それくらいにブアカーオにとってKO負けが悔しかったということではないか。まさかあの衝撃的な勝利から14年後にこんなドラマが待ち受けていようとは思わなかったが、それだけ全盛期の彼らの闘いが濃密で、記憶に残るものなのだろう。

 引退から何年も経っているにもかかわらず、佐藤のコンディションがエキシビションのオファーを受けられる状態だった点も大いに賞賛に値する。やはり「佐藤嘉洋」は記憶にも記録にも残るキックボクサーだ。

文●橋本宗洋

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