一方、2017年（当時はトロロッソ）からほとんどの時間をアルファタウリで過ごしたガスリーは、ドイツのモータースポーツ専門サイト『MOTORSPORT TOTAL.COM』に対し、２年間共闘した角田を「ユウキは素晴らしい人間だ。２年間、同じチームで彼がどのように成長したかを見ることができて、本当に楽しかった。彼はまた、人としても大きく成長したと思う」と称賛し、リーダーの適性についても語っている。

「ユウキがチームを率いるのに必要なものを持っているかどうかは、時が経てば分かると思う。彼は速足でF１に到達した。F４、F３、F２であまり経験を積むことなく、極めて若い年齢でF１まで一気に昇格した。だから、時間が教えてくれると思う。とにかく、彼は今季、大きく成長を遂げた。そして、来季その成長を続けたとしても、何の驚きもない」

　フランス人ドライバーは、チームメイトの課題が「自制心」を身につけることだとしながらも、「ユウキもそれは十分に承知している」とし、「彼は（成長のための）良い環境にいる」とも指摘。こちらも、３年目の角田に対してはポジティブな展望を示した。
  　さて当の本人は、日本GPの際にメディアから「来季はチームリーダーとなる準備ができているか？」と問われて「はい」と答えており、そのためにも「シンガポールGPで犯したようなミスは確実に減らさなければならないし、ペナルティーは不必要なので、確実に改善する必要があります」と課題を挙げている（オランダのF１専門サイト『RN365』より）。

　来季はあらゆる意味で試練のシーズンになると思われるが、今季以上に責任を背負った日本人ドライバーが、パフォーマンス、結果の両方で、チームをリードすることができるか。今季の残り２戦での飛躍と併せて、期待は大きい。

構成●THE DIGEST編集部

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