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バレーボール

「嬉しい、だけじゃない」石川祐希が大番狂わせの後に語った胸の内。サービスエースの鬼気迫る雄叫びには照れ笑い

佳子S.バディアーリ

2023.04.12

 そして、3セット目も20点目以降の危機を乗り越え連取。正念場の4セット目は前半を3点差で先行するなか、石川が転倒。一時、コートを降りた経緯を、「ブロックの着地で(アルゼンチン代表ミドルブロッカー/アウグスティン・)ロセル選手の足に乗ってしまい、捻りかけた時に(右ふくらはぎが)つりかけてしまった。完全につってはいなかったが、一回抜けろと(ベンチから)言われて。行けると言ったんですが、一度ベンチに下がることになった」「(ロベルト・ピアッツァ)」監督には、“行ける、行ける”と繰り返し伝えた。チームドクターやトレーナーから少し休めと指示があり、従うことにした」と説明してくれた。
 
 コートサイドでチームを見守った時間帯も、「(チームは)しっかり準備ができていて、(交代出場のイラン代表アウトサイドヒッター/ミラド・)エバディプール選手を含め選手全員が頑張ってくれていたので」と不安はなかったという。「サイドの僕が抜けても成り立った。(石川の負傷離脱が影響した)コッパ・イタリアの敗戦が、ここにきてプラスになっている」とチームの成長を実感。「自分もコートに戻って最後まで活躍できた」と主力の責務を果たせたことを喜んだ。

 MVP(マン・オブ・ザ・マッチ)に選出されるパフォーマンスで快挙を起こし、チームを高みへと引き上げた石川は、「まず1つミラノの新しい歴史(クラブ史上初の4強入り)を作ったことには満足。ペルージャに勝ったことは嬉しい。なによりも、僕が目標にしていたセミファイナル行きを、レギュラーシーズンでは果たせなかったが、このプレーオフで叶えることができた」と話した後、「うーん、嬉しい、、、だけじゃないんですよね。難しいな、、、」と心境を伝える言葉を探した。常に前へ目を向ける石川がここで満足するわけがない。準決勝を戦えることへの胸の高鳴りが、ついさっき大仕事を成し遂げた喜びを上回っているように見えた。

 中2日で始まる決勝への挑戦。次のページも石川が開いてくれるのを待っているはずだ。

取材・文●佳子S.バディアーリ
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