そして、「日本代表のフィリップ・ブラン監督とも話をして、影響力のある選手は、熱く込み上げる感情をコート上でさらけ出すべきだと共通理解に至ったんだ」と明かした。それに応えられる選手と確信する二人だからこそ、課題を授けたのだろう。石川への期待値の高さと厚い信頼がうかがえる。
  　試合翌日には、同国最有力スポーツ紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が、「スーパー・イシカワの先導で、ピアッツァ監督率いるミラノが空前絶後の快挙」と見出しを付けて報道。

　バレーボール専門メディア『Volleyball News』は、同日に行われた全２試合の選手採点で石川に最高点９の評価。採点を担当した、アテネ五輪の銀メダリストで欧州選手権を２大会連続で制覇した経験を持つ元同国男子代表のジャーナリスト、パオロ・コッツィ氏は、「躊躇がなく勇敢な絶対的屋台骨。アタックが完璧に決まらない時も不屈を貫き、サーブとレセプションで脅威を与える」とそのパフォーマンスを絶賛している。

　目標を１つクリアした石川が次に挑むのは決勝進出。その初戦は現地の今夜、日本時間４月14日午前３時30分にスタートする。

取材・文●佳子S.バディアーリ
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