ところが、続く第4セットは、石川のエースなどで掴んだ序盤のリードをレセプションの乱れで手放してしまう。2点を追う展開のなか、ミラノで3シーズン目の27歳はプレーオフ通算アタック100得点目で1点差に詰め寄り、後半にも3枚ブロックの内側を抜く打球で再び追い上げる。だが、昨シーズンにチームメートだった相手ミドルブロッカー(MB)のフランス代表バルテレミ・シネニエズに、連続得点を決められて突き放されタイブレークへ持ち込まれた。
突入した第5セット、ザイチェフの誤打の後、石川の攻守で優位に立つ。自身のサーブで自らディグを上げ、すぐ助走に入り後衛から叩き込む。すると、次のプレーでニコロフのアタックがラインを割り、リードは3点。ミラノは、コートチェンジを挟み2連続ブロックを成功させて得点を重ね、相手に6点のビハインドを強いる。終盤に一度ブレークを許すが、集中は切れなかった。石川がレフトからのクロス弾で引き寄せたマッチポイントを、アルゼンチン代表のMBアグスティン・ロセルがブロックでものにして勝利。コッパ・イタリア準々決勝に続きチヴィタノーヴァを倒し、2戦を終えて1勝1敗とした。
石川は、試合最多の22得点(アタック20、エース1、ブロック1)を記録し、強豪と対峙する大舞台で勝利ゲームでは2試合連続のMVP(マン・オブ・ザ・マッチ)に選出された。ハイレベルなパフォーマンスを続ける背番号14は、プレーオフ通算アタック決定本数でなんと首位、総合得点でも2位へ浮上した。また、守備でも、準決勝出場4チームのレセプションAパス本数で2位にランクイン。日本代表の主将が、世界屈指のリーグを席巻していると言えるだろう。
準決勝第2戦のもう1試合は、トレンティーノが3-1でピアチェンツァから2勝目を挙げ、決勝進出へ前進した。
試合後に、「ミラノのセミファイナルは今日がスタート」と言い残したロベルト・ピアッツァ監督。第3戦はチヴィタノーヴァのホームへ戻り、日本時間4月20日午前3時30分に戦いの火蓋が切られる。逆境の敵地で決勝へ王手をかけることができるか? 石川の活躍に期待したい。
取材・文●佳子S.バディアーリ
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突入した第5セット、ザイチェフの誤打の後、石川の攻守で優位に立つ。自身のサーブで自らディグを上げ、すぐ助走に入り後衛から叩き込む。すると、次のプレーでニコロフのアタックがラインを割り、リードは3点。ミラノは、コートチェンジを挟み2連続ブロックを成功させて得点を重ね、相手に6点のビハインドを強いる。終盤に一度ブレークを許すが、集中は切れなかった。石川がレフトからのクロス弾で引き寄せたマッチポイントを、アルゼンチン代表のMBアグスティン・ロセルがブロックでものにして勝利。コッパ・イタリア準々決勝に続きチヴィタノーヴァを倒し、2戦を終えて1勝1敗とした。
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準決勝第2戦のもう1試合は、トレンティーノが3-1でピアチェンツァから2勝目を挙げ、決勝進出へ前進した。
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